暑くても行きたい初夏の磯。グレ主体に大型のマダイ・ヒラマサを意識した戦略を解説 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

暑くても行きたい初夏の磯。グレ主体に大型のマダイ・ヒラマサを意識した戦略を解説

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グレを主体にマダイ・ヒラマサといった他魚が期待できる舞鶴田井のこれからの磯釣りでは6〜18ヒロと幅広いタナを探るのが得策です。餌が残るタナを探ることができればド級の大物がヒットする可能性も十分です!!

(文:林 淳一)

餌取りが多くて苦戦、日がのぼれば暑くなってヤル気は半減、がんばった割に釣果は今ひとつ…。このようなイメージが強い夏磯ですが、狙い方と場所選びが的確であれば「いい魚」が釣れる場所は意外とたくさんあるものです。たとえば、京都府の舞鶴田井の磯はその好例です。うまく狙えばマダイ・グレ・青物(ヒラマサ・メジロ)の釣果が期待できます。

夏場もおもしろい舞鶴田井の磯

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日陰になる時間が長い方向を向いた磯をセレクトすることで体力の温存が可能です。

1年を通して最も出船時間が早い夏の間は睡眠不足になりやすいものです。また、朝早くから日差しを浴びることから思ったよりも体力を消耗します。その点を考慮し、朝のうちは日陰となる毛島の西側にある磯を選ぶのが得策です。それだけで暑さによる体力低下を低減することができます(昼から渡礁する場合は東側の磯をメインに選びましょう)。

西側に点在する磯はいずれも潮がよく通り、うまく攻めることができれば結構いい魚が釣れます。

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イシダイの魚影も濃いエリアです。

毛島は、東側、西側ともに水深があり、島の回りでは船釣りで上がるような魚がたくさん居ついています。特に、マダイ・イシダイの魚影は非常に濃いものがあります。この時期には高い確率で釣れる魚種です。

グレを主体に青物・マダイを見すえたタックル考察

これからの時期はいつものグレ釣りのタックルよりもワンランクアップさせましょう。青物やマダイのヒットに備え、竿は1.75号、道糸とハリスは状況に応じて1.75〜2.5号、ハリは6〜8号という仕様がおすすめです。

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ウキは、釣れるタナが6ヒロぐらいから18ヒロぐらいとかなり幅広いことから0〜1号までのMサイズと遠投タイプを各種揃えます。たとえば、10ヒロ以上のタナを効率よく攻めたいときは5B以上を使用するという具合に潮の速さ、流す距離、狙う水深によってそれらを使いわけます。

グレを主体に青物・マダイを見すえたアプローチパターン

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かなり沖合でもヒットが見込めます。仕掛けのなじみを妨げないことを意識して流しましょう。

餌が残る状況であれば7〜8ヒロぐらいのウキ下を取り、ウキを沈めながら広いタナを探るパターンが有効です。

ウキ下の長短にかかわらず、50〜60㍍ぐらい流すときは撒き餌と刺し餌の同調を特に意識しなくてはなりません。仕掛けを流すときはウキに抵抗がかからないことを意識し、しばらくは手で道糸を送り出す(流れに乗れば潮任せで送ってもOK)とともに、ラインメンディングをきちんと行なうことが欠かせません。

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餌が取られない状況では距離、タナともに広く探るのが有効です。

アタリは道糸が走る、あるいは道糸の出が止まるといったケースがほとんどです。ただし、中には竿先にダイレクトにくるアタリもあります。不意にくる強烈なアタリに焦らないように常に集中しておく必要があります。

過去には、リールの道糸がほぼなくなるまで流し、そろそろ巻き上げようとしたときに竿が舞い込んでいい型のグレやイシダイが釣れたことが何度かあります。

このパターンでは、いつものフカセ釣りよりもハリスを長めに取る方が食いがよくなります。個人的には2.5〜3.5ヒロは取るようにしています。潮が速かったり、ハリスがなじんでいないと感じたときは、ハリ上に6〜7号のガン玉を打つとよいでしょう。



グレを主体に青物・マダイを見すえた撒き餌考察

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深いタナを効率よく狙うにはバラけにくい撒き餌が求められます。

撒き餌は、通常のフカセ釣りよりも比重のある集魚材を加え、よく練り込んで仕上げます。これは狙うタナが深いからであり、粘り気の強い撒き餌の方が仕掛けと少しでも長く同調すると考えられるからです。

分量は、沖アミ9㌔に対してグレ用集魚材2袋を基本とし、状況に応じてできるだけ比重のあるチヌ用の集魚材を適量配合します。この他、生かボイルの沖アミを3〜6㌔を別に持参します。

基本的な撒き餌ワークは次の通りです。まずは沖アミだけを幅広くパラパラと撒き、次に集魚材入りの撒き餌を3〜4杯打ちます。その後、仕掛けを投入したらウキの潮しもに集魚材入りの撒き餌を3〜4杯、沖アミだけを2〜3杯撒きます。こうしてサンドイッチ状にすることで同調をはかります。

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仕掛けとサンドイッチ状にするように打つのが有効です。

上記の撒く量はあくまでも基本であり、餌取りの量や潮の具合によってかえていきます。魚が釣れだしたら撒く量を少なめにしましょう。

刺し餌は、加工タイプの沖アミと半ボイルを使います。マダイや青物が釣れるときはLサイズを使用しますが、通常はMサイズで問題なく釣れます。

大型マダイ狙いでも浅いタナを意識

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餌が残りだしたらマダイのアタリがでやすいチャンスです。

マダイは6月の終わりぐらいから大型がやや少なくなりますが、どうしても取れない大物が突然くることがあります(マダイだと思いますが…)。だから油断は禁物です。

マダイの場合、餌が残りだすとほぼ確実に食ってくるという印象があります。このためタナを早く見つけることが釣果を上げるキモだといえます。過去には4ヒロ半のウキ下でグレを狙っていたところ75㌢が釣れたことがありますし、3ヒロ半のウキ下で76㌢を釣ったことがあります。このように大型マダイも浮いて餌を捕食することがあるため、マダイ=深ダナという固定観念を捨てて幅広いタナを探って下さい。

不意にくるヒラマサへの備えも不可欠

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ヒラマサの回遊も見られます。掛かると強烈な引きを見せるので心してかかって下さい。

青物だとヒラマサが釣れることがありますが、7月前後の夏場は当たり外れが大きいです。そのため専門には狙いません。ただし、過去には60〜65㌢ではあるものの6〜7匹釣っているだけにまったく回ってこないわけではありません。不意のアタリに備えて態勢を常に整えておきましょう。

なお、ヒラマサは10ヒロ以内のウキ下でヒットすることが多いです。

釣行メモ

畑山渡船
HP https://minnaga.com/hatayamatosen/
電話番号 0773-67-0747
料金 4,000円