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掛からない理由はタナではない!? 初夏のエビ撒き釣り必釣法

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水温の安定化、餌となる小魚や虫餌類の活発化が見られる初夏はスズキの活性がとても高まります。エビ撒き釣りにおいても数釣りはもちろん、大型が期待できるなど、1年最も楽しい時期だといえます。ただし、実釣していると、しだいに反応が鈍くなることがあります。ここではその状況への対応策を考えてみましょう

(文:新宅功治)

初夏のエビ撒き釣りは河口回りに注目!!

初夏のエビ撒き釣りは河口回りに目をつけるのがおすすめです。雪解け水などの冷たい水の流入の影響がなくなることと、ソ上するアユの稚魚やゴカイのバチ抜けが見られるなど餌が豊富に存在する環境となることがその理由です。数はもちろん、型も期待できる1年で最高のシーズンだといえます。

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自己記録更新の期待度も高いシーズンです。

特に目をつけたいのが、水深が4㍍前後と浅い釣り場です。浅い場所であれば底撒きは不要とあり、手返しよく狙うことができます。また、足もとがスリット状となっていたり、オーバーハングしていれば、よりいっそう好釣果が上がる期待度が高まります(たまや渡船で渡れる大阪北港・ヨットハーバー防波堤などは理想的な釣り場だといえます)。

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釣れない原因はタナや忍耐不足? 正解は合わせのタイミング

ウキが一気に海中へ消えるアタリに釣り人は夢中になるものです。しかし、この時期のハネはそれとは真逆のアタリを見せてイライラさせてくれます。

早朝から竿を出した場合、15分ほど撒き餌を打ったころから小さな前アタリがで始めます。その後、スパッとウキが消えるアタリがでるため遅い合わせでもスズキは釣れます。

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開始まもなくはこの時期特有の強い引きを楽しめますが…。

ところが、1時間ほど過ぎたころから状況が一変します。小さな前アタリの後、ウキがまったく動かなくなることが多いのです。回収した刺し餌のエビを見ると、白く変色して死んでいることから魚が口にしたことがわかります。ときには小さな前アタリすらないのにエビが死んでいることもあります。おそらく、スズキはエビを口先でひと噛みし、すぐに吐き出しているのだと思われます。そのような状況では、前アタリを把握したとはいえ、いくら待っても再び食い込むことはありません。

この原因について、タナの設定が間違っているとか、食い込むまで待つ忍耐が足りないせいだと考える傾向もあります。しかし、私は「小さな前アタリで即合わせ」という対策を講じることで解決できると確信しています。

ここでいう小さな前アタリとはウキの目盛りがひと節程度沈む反応です。これをとらえたら即合わせます。そのスタイルは、まるで冬のマブナ釣りのような緊張感があって楽しいものです。

即合わせの実践方法

仕掛けを投入して糸が海面についたら竿を少し手前へ引いて糸フケを取りましょう。これによって合わせの力が伝わりやすくなります。そして、ウキのトップを注視し、ピクッと動けばすぐに竿をあおります。これでタイミングが合えばうまくフッキングします。

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前アタリすらでないときは、ハリスに打つ2つのガン玉のうち下のオモリをハリ上10㌢まで下げて下さい。オモリをハリへ近づけることでハリスのたわみが少なくなり、ハネが餌に触れた程度の小アタリもウキに表われるようになります。

即合わせには敏感なウキが不可欠!!

この即合わせの釣りを実践するにあたっては敏感なウキを使うことが不可欠です。私は付け根に1号分の板オモリを巻いてバランス調整をした1.5号と2号の羽根ウキを使っています。

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このように板オモリを巻いています。

さらなるバランスの調整に関しては釣り場で行ないます。というのも、ウキによっては同号数でも浮力にバラツキがあったり、海水の塩分濃度によって浮力がまったく異なるからです。

0.5号のクッションオモリを使う理由は、市販されるクッションつきのオモリの中で最も軽いからです。少しでもわかりやすい前アタリをださせるために、魚に違和感を与えない軽い仕掛けを用いることも大切です。

5月中旬以降はビッグアコウにも注目‼

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アコウの存在も見逃せません。

例年、ゴールデンウイークごろからアコウの第1陣が大阪湾の各波止で釣れ始めます。特に、この時期はエビ撒き釣りで大型が期待できるので要注目。より確率が高まる午後からの半夜釣りで挑むのがおすすめです。

イチオシの釣り場は大阪北港・大関門(たまや渡船)と、大阪南港の新波止(丸高渡船夢フィッシング)です。いずれもアコウの魚影はとても濃く、好釣果が期待できます。

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