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ビギナー対応!! 筏チヌ・冬期に確率を上げる作戦とは?

冬期筏チヌ4

冬が深まるにつれて筏チヌの状況は厳しくなりますが、基本的な釣り方はかわりません。よりていねいに、粘り強い釣りを心がけることで必ずチャンスはやってきます!!

(文:角谷竜直)

ここでのテーマは、冬期にチヌを釣ったことがない初級者へのアドバイスです。私自身も冬の釣りが得意というわけではありませんが、冬場にチヌを釣る喜びは知っています。

魚たちの活性が低く、北西風が吹き荒れ、手はかじかむ。「今日は暖かい家で過ごしておけば…」などと後悔しつつも、そこは気合で押し切る。そして、がんばって手にした本命はサイズに関係なくうれしいものです。そうした感動を味わってもらうために私なりの冬の攻め方を紹介しましょう。

筏チヌの冬期の作戦

12月末までの前期のパターン

冬期筏チヌ3
他魚のアタリを見きわめ、チヌアタリのみを掛け合わせるのがこの時期に大型を取る秘訣です。

この時期は水温は下がってきているものの場所によっては餌取りの活性が高く、まだまだ寒の釣りとはいえません。秋の釣りに近い部分も多く、小チヌの数釣りが終了していない釣り場もあります。その中で大型を狙う方法を考えてみましょう。

釣り方はほとんどがダンゴ釣りです。落とし込んだり遠投したりもしますが、8〜9割は刺し餌をダンゴに包んでポイントに落とす釣り方を取ります。刺し餌はボケや沖アミが多くなりますが、コーン、サナギ、丸貝の使用頻度も高いです。

午前中はポイント作りと考えてじっくりと打ち返すとともに、他魚のアタリを見きわめておきます。良型以上を本格的に狙う際に他魚を掛けることで場が荒れ、本命が警戒心を持たないようにするためです。

冬期筏チヌ2
しっかりとポイントを作り上げましょう。

その本命のアタリは穂先をグッと押さえ込むパターンが多いです。そういうと簡単ですが、ボラも同じような反応を見せるのでやっかいです。言葉で表わすならコツコツといった硬質なアタリがチヌ、ビョーンと穂先を押さえ込んで戻るのがボラのアタリという感じです。ボラが寄ってきたら夕方のチャンスタイムの前にアタリを見きわめる練習をしておくとよいでしょう。

1月末までの中期のパターン

前期よりも釣り方はシビアになります。基本的には同じですが、ていねいな釣りをしなければなりません。

たとえばダンゴ。濃い薄いはあまり考えませんが、操作性は考慮する必要があります。水深にもよりますが、私はピンポン玉からミカンぐらい小さめのダンゴで打ち返します。そして、刺し餌が飛び出すのではなく、解けてきたダンゴから刺し餌が現われるように、ゆっくりと崩壊していくようにかたさを調整しています。

冬期筏チヌ1
刺し餌が極端な動きをしないようなダンゴ作りが求められます。

刺し餌が抜けたら、寄ってきたチヌに食う間を与えます。餌抜けしたのにアタリがないからといってすぐに次の打ち返すのではなく、長ければ5〜10分ほどアタリを待ちたいところです。それで穂先に何の反応もなければゆっくりと仕掛けを回収して次の打ち返しをします。

とにかくじっくりとていねいな釣りを心がけることがこの時期は大切です。

2月以降の後期のパターン

1年で最も水温が下がる時期です。魚の活性が上がることは少なく、1日がんばってもアタリなしという日も珍しくありません。しかし、釣り方にさほど変化はありません。要は活性の低い海の中から少しでも活性の高いチヌだけを狙って釣るということになります。チヌの気持ちになって、どうすれば刺し餌を食ってくれるかを考えて釣りを組み立てることが大切です。

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冬期は暗くなり始めてから時合がくることも多いです。最後まで諦めずにアタリをとることに集中しましょう。

要点は「ムダな合わせは入れない」「他魚を極力掛けない」「ゆっくりと打ち返してチヌに食う間を与える」「早合わせをせず、穂先を送り込んで食い込ませる」「取り込みはできるだけスムースに」となります。

たとえ1回の釣りで釣果がなくてもあきらめないこと。冬場に1匹のチヌを釣るのは簡単ではありません。何度でも釣り場に通うことが大切です。キツくてもそれがチヌを釣るための修行なのです。