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最強の虫餌!?〝タイムシ〟とは?|やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.12
最強の虫餌!? 〝タイムシ〟に関するウンチク話でっせ
今回は〝タイムシ〟に関するウンチク話です。マダイ狙いの特効餌といえるタイムシですが、他の餌とは違って使用するうえで注意点が結構あります。誤った使い方をすると釣果に繋がらないばかりか、餌が全滅してお手上げということも…。そんな不具合が起こらないように、その特性を把握しておくことが大切でっせ!!
(カメラ/文 中本嗣通)
タイムシとは?
毎度です
その昔、あまりも釣れることから瀬戸内海の漁師さんの間で「延縄漁の使用を規制する申し合わせがあった」という逸話が残るほど、マダイの好餌として西日本圏内で知られている虫餌が「タイムシ」です。一見すると極太のマムシ風ですが、体長は20~40㌢ほどもあり、大きく節筋を伸縮させるその動きからは「マムシというよりも、どちらかといえばチロリの大型(byパンチDEデートの桂 三枝)」に近いといえまっかな。
瀬戸内海で取れる赤みの強い〝モドキ〟と呼ばれる国産物が最上とされていますが、生息数の激減によって品薄状態が続く近年は薄い橙色の輸入物が主流です。数年前からは関西の某餌問屋さんがインドネシアで養殖しているタイムシも流通していますが、環境の変化に弱くて保存や輸送の面において難点があることから取り扱っている餌店は少なく、全国的な流通量はさほど多くはおまへん。さらに、昔から投げマダイの餌として「タイムシ絶対主義」のキャスターが数多い岡山、広島、山口といった山陽エリアの餌店へ流通量のほとんどが集中することも、その他のエリアでは入手しづらい理由の1つみたいですわ。
ちなみに、地方では購入しづらいタイムシですが、関西圏で店舗を構える数軒の餌屋さんでは通販を行なっているようなので、ウェブで検索すればネット注文にて入手可能かもしれまへんで♪
さて、以前からタイムシといえばとびきり高価な虫餌としても知られています。その一例として、広島県内の餌店では輸入された身切れのないきれいな1匹ものがひと枡(約3~4匹)で3,000円という高価格。また、身切れを起こした半端もので頭部が残っていれば2,000円、胴体部分だけならば1,000円という価格で販売されているなど、無駄なく売られているという話も聞いています。もちろん希少な国産はさらに高価ですから、僕ら庶民派のキャスターからすればまさに〝高嶺の花〟の餌に間違いおまへんわな…。
体液には要注意!!
そんな高価なタイムシは4~5㌢に切りわけて大事に使用するのが普通ですが、このときに出る濃い茶褐色の体液には要注意。指先や手のひらに付着すると、たちまち皮膚が濃ォ~い紫色に染まって異臭を放つことになります。そうなれば海水や真水で洗っても落ちず、どんな高性能の石鹸や洗剤を使用して入念に洗浄しても何の効果もおまへんで。自然に色が落ちるには1週間~10日ほどの期間が必要なので、仕事の関係などで翌日までに早急に色を落とそうと思えば、昔ながらの軽石で「染まった皮膚を痛みに耐えながら削り取る…」という荒技しかおまへんな。
そして、皮膚の弱い方はさらにご用心を。タイムシの体液には皮膚を溶解する成分があるのか、1日にわたって使い続けていると指の腹などに大小のクレーターがいくつもできるほど手が荒れます。対処方法は、薄手のゴム手袋を着用して餌付けをするしかありまへん。手間がかかりますが、手荒れの被害は最小限に抑えられまっせ。
ちなみに薄手のゴム手袋は、少しばかり値段の張る天然ゴム製の製品が耐久性があっておすすめですわ。
もっとも、この皮膚を溶かす体液にある独特な臭いが魚にアピールする要因やと思われます。モノの本によると、この体液には外敵の小魚から身を守るために魚の嗅覚を麻痺させる「ハラクロム」なる分泌物が含まれているとのことですが、このハラクロムこそがマダイの食性に対して強い誘因効果があるのではと考える研究者もいるとのことでっせ。
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