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【投げ釣り】旬魚の両得達成術 Part.1 マダイ&キス

投げ釣り旬魚キスマダイ3

ターゲット:マダイ・キス

潮通しのよい海峡筋のサーフで
初夏の2大スターに挑戦!!

兵庫県南部エリアで春から初夏にかけて注目したいのが釣り味、食味ともに抜群によいマダイとキスだ。適度に底が荒い潮通しのよいエリアに注目すれば、日中〜夜間にかけてのプランで両得も可能!!

(文:高津光司)

〈注目のターゲット〉
釣り味、食味ともに最高の
マダイ&キスに注目

4月中旬になると、気軽に行ける兵庫県南部でもいろいろな魚が狙えるようになる。寒期の本命だったカレイやアイナメに加えてマダイ・キス・クロダイなども期待できるから楽しみだ。

その中で私が目をつけているのがマダイである。強烈なアタリ、合わせたときの重量感、やり取り中のゴンゴンと頭を振る感触は何度味わっても飽きない。もちろん、王様とされる魚の天然ものだけに食味のよさも魅力的。30㌢もあれば刺し身として食せるし、濃い塩水に漬けてからひと晩陰干しにすればご飯が進む一夜干しができるなど、大きくなくても食べ方の選択肢が豊富なのがうれしい。

そして、同じく目をつけているのが投げ釣りのターゲットの中で最も好きなキスである。PEラインを通して100㍍以上も向こうから伝わる引き釣りならではの魚信、竿先を大きく曲げる置き竿ならではの激しい引き込みは興奮が止まらないなど、大きな魅力があるだけに毎年シーズン前から狙っている。

4~5月は、そのような魚の王様といえるタイと女王といえるキスを同時に狙えるチャンスなのである。

〈アプローチパターン〉
こまめな餌のチェックが
釣果を上げるカギ!!

水深が豊富で、なおかつシモリが点在するところがマダイの釣り場となる? いや、乗っ込み期に関してはその限りではない。実はびっくりするような浅い浜からでも狙えるのだ。

もっとも、マダイ狙いを成功に導くには明石海峡筋のようにある程度魚影が濃いエリアの中で釣り場をリサーチすることが前提になる。その際に目安となるのが、海峡筋で見られるような速い潮流、砂地、居つけるほどの底の荒さ、という3点である。そうした要素がからむ場所の周囲に陣取り、カケアガリのような地形の変化を捜して探るのが釣り方の基本となる。

1日の釣りの流れは、日中にキス(あわよくばカレイも)、夕方以降にマダイ(大ギスも)を狙うというもの。このため釣り場には早朝に出かけることになる。

日中は竿を2本用意し、遠投用の置き竿と引き釣りでキスを狙う。そのスタイルでこの時期の目標となる20~30匹を上げるには、打ち返しの回数を多くすることを意識したい。餌取りの多少にかかわらず、ハリに餌がついた状態を保つにはこまめな餌の点検が欠かせないからだ。投げ込んで30分や1時間も放って置くのはいけない。よく釣る人は打ち返しが非常に多く、常に竿にでる反応を見ているものだ。

投げ釣り旬魚キスマダイ1

日が傾いてからはマダイ狙いに移行するが、竿やリール、糸、オモリはそのままでよい。仕掛けは大物の口を確実にとらえるように、ハリに丸貝専用の6~7号、ハリ上に夜光玉を1個入れる1本バリ仕様とする。この仕掛けなら大型のキスも期待できる。

釣り方は、遠投して探ったカケアガリに仕掛けを止めるというもの(5月ごろは海底の起伏が小さい浅場でもアタることもあるから広範囲を探りたい)。アタリがなければ竿を軽くあおり、糸フケを取ってしばらく待つ。それを2~3回繰り返してアタリを待ち、反応がなければ仕掛けを回収して餌の状態を確認する。その結果、回収した餌に変化がなければ餌取りが少ないと判断して仕掛けを回収する間隔を長くし、餌が取られているなら打ち返しの回数を多くしてアタリを待つ。

マダイは夜10時ぐらいまでがチャンスタイムといえる。このため夜7時過ぎに満潮を迎える潮回りがよく、潮が引き始めれば期待感が高まる。込み潮がいいという人も多いが、大物を仕留めている数が圧倒的に多い下げ潮がよい条件だと私は考えている。

餌は、マダイ用としてマムシをメインにユムシとアオイソメ、キス用としてイシゴカイを持参する。量はマムシが4000円分、ユムシが10匹、イシゴカイとアオイソメが各500円分である。少ないと思われるかもしれないが、マダイやキスも午後10時ぐらいまでに勝負がつくため足りないということはない。

〈釣り場ガイド〉
須磨浦海岸〈兵庫県〉

近場と侮るなかれ。個人的にマダイ55㌢、キス29㌢、クロダイ50㌢、マコガレイ38㌢という実績があるように良型も期待できる釣り場である。

おすすめの釣り場は須磨浦漁港と海釣り公園の間。砂浜からのびる5本の波止のうちの西端と、それから2本めの間の砂浜が特におすすめだ。

投げ釣り旬魚キスマダイ2

水深はさほど深くないが、明石海峡に近いことから潮流はそれなりに速い。下げ潮時には30号のオモリでも少しずつ流されるほどだから太い道糸や軽いオモリは適さない。

ポイントは80~100㍍ライン。そのあたりまで仕掛けを投入したら底を引き、カケアガリがあるところで止めてアタリを待つ。

ちなみに、80㍍以遠はきれいな砂地が広がっているが、50㍍以内は底がやや荒い感じがする。オモリを取られることは少ないが、そうした特徴があることを頭に入れておきたい。

日中に狙うキスは須磨浦漁港西側のサーフ(1本めの波止までの間)でよく釣れる。

なお、須磨浦海岸の他、アジュール舞子や明石新港もマダイ・キスの実績場だけに候補に入れてもいいだろう。

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