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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.5【串本大島・須江釣行記】
やがて潮が引くと、釣り座の前にある沈み瀬を乗り越えた波が大きなサラシとして広がるようになりました。これでは釣りにならないので③の釣り座へ移動します。こちらは潮が引いたことで足場が確保できて釣りやすくなっています。
本来、セシマで口太グレの数が出るのは出雲・双子向きの①~③の周辺です。その釣り座であれば状況が多少わるくても口太グレなら何匹かは釣れるだろうと思っていましたが、当て潮が強過ぎて釣りになりません。それでまた⑤の釣り座に移動します。
同行の徳原君も反応を求めてあちらこちらをウロウロしています。一方、同じく同行の鈴木君は③の釣り座で粘っています。私は⑤の釣り座で竿を出すものの反応はなし。須江では食わないからといってむやみに深いタナを釣ってもいい結果が出にくいですが、何をしてもダメなのならせめて晩飯のおかずにイサギでも釣ってやろうと00のウキをジワジワ沈めて4~6ヒロぐらいまでを探ってみます。しかし、これでも刺し餌はそのまま戻ってきます。
もう手の打ちようがないと思ったころ、ガンガンの出潮が緩み始めました。やがて止まり気味になったことから「風が強くなりだしたけど、これぐらいの潮の流れなら①~③の釣り座がよくなるはず」と思って振り返ると、徳原君と鈴木君が③の釣り座に並んでいます。さっそく②の釣り座に移動して「釣れたかい?」と2人に聞くと、③の釣り座で粘っていた鈴木君が「35㌢ぐらいの口太が1匹釣れました!!」といいます。徳原君は、鈴木君が釣ったのを見たものの、私には知らせずに抜け駆けを狙っていたようです(笑)。
向かい風の中、ウキ下3ヒロの完全フカセ仕掛けで狙ってみます。すると、足もとから出るサラシの潮壁で仕掛けと撒き餌がうまくからむと、何投かに1度は刺し餌が触わられたり取られたりします。それならばとウキ下を2ヒロちょいに詰め、緩やかながらも当ててくる潮と向かい風の影響で仕掛けがなじむ前に手前に寄る状態を抑えるためにハリスに小粒のジンタンを2段に打ちます。これで狙ってみると、潮壁に引っかかったウキが緩やかに消し込まれて32㌢ほどの口太グレがヒット。ここで時計を見ると午後3時前。納竿時間は4時なので釣りができるのはあと40分ぐらいです。
急いで魚をキーパーバッカンに入れて再度同じパターンで釣ると、しばらくして33~35㌢クラスを2匹追加できました。しかし、本命である尾長グレの気配は皆無。口太グレを数匹釣ってボウズはまぬがれたので、残り20分間はわずかな期待を持ち、さらにタナを浅くして尾長グレを狙ってみます。しかし、セシマの尾長グレはお留守のようでヒットには至りませんでした。
須江のグレは、まったく反応がない状況でも食うときは一気に浅いタナへ浮くことが非常に多いという特徴があります。そのため刺し餌が残るからといってむやみに深いタナを釣り続けるのではなく、潮の変化があったときには浅いタナを意識するのが得策です。もちろん深く釣った方がよいときもありますが、私の経験上では3ヒロ前後までの浅いタナを狙った方がよい結果が出ることが多いです。刺し餌がまったく取られない状況で浅いタナを狙うのは勇気がいると思いますし、ヒットパターンを何度か経験をしてみないと確信を持てずに不安になると思います。それでも大きな大会の会場となることが多い釣り場だけに、トーナメントによく参加される方は頭に入れておいてほしいと思います。
今回、尾長グレは不発でした。和歌山県下の釣り場において尾長グレ狙いで結果を出し続けるのは難しいですが、次回は頑張って本命を手にしたいと思います。
タックルデータ
釣行メモ
渡船 | しょらさん渡船 |
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住所 | 和歌山県東牟婁郡串本町須江 |
電話番号 | 090・3465・2626 |
料金 | 4000円。弁当あり。 |
備考 | 串本大島・白野港から出船。無料駐車場あり。要予約。 渡船店にて受付(乗船名簿記入、料金支払い)をしたあとに乗船(希望の磯がある場合は受付時に船長に伝える。希望通りにいかない場合もあり)。 |
餌店 | フィッシングベース海クン(0739・45・8450)。 |
【桑原英高プロフィール】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.2【釣行記】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.3【矢櫃釣行記・前編】
桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.3【矢櫃釣行記・後編】
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