【ショア青物ゲーム】ヒット率アップに繋がる基礎知識

ショア青物ゲーム 基礎知識1

ショア青物ゲームでは事前の情報収集が大切となるが、そこだけに頼り過ぎてしまうのもよくない。いざ、フィールドに出向いてみると、情報とはまったく異なる悪条件に見舞われることも少なくないからだ。ターゲットの行動パターンや習性、海況の見極め方、ベイトに関するノウハウなど、基本的な知識をしっかりと押さえてフレキシブルに立ち回れる対応力を身につけたい

解説:宇井晋介

青物の行動パターンを知る

本州・四国・九州での青物ゲームのメインターゲットは青物御三家と呼ばれるブリ・ヒラマサ・カンパチである。近年は温暖化の影響か、本州でもロウニンアジが釣れたりイソマグロが釣れたりという情報を耳にするが、沖縄を除く地域では前述の3種がショアゲームのメインターゲットであることは間違いないだろう。では、それぞれの特徴を簡単に紹介すると…。

●ブリ…3種の中で最も資源量が多い。関西ではモジャコ、ツバス、ハマチ、メジロ、ブリと成長する、いわゆる出世魚である。ブリはカツオやサンマ・マグロといった魚と同じように大群を形成して大規模回遊する魚で、その点で他の2種と異なる。その群の数は通常数百、ときには1000匹以上もの群も珍しくない。これらは基本的に同じ年級群で、型もほぼ揃っている。

ブリは日本近海の固有種であるが、その回遊は九州から北海道まで日本全国に渡る。全身に脂肪を蓄え、冷たい海でも活発に行動する。一般にはブリは春から夏にかけて九州沿岸海域から太平洋、または日本海を通って北上を始め、オホーツク海あたりまで回遊、秋になると南に転じて産卵場所である九州南海域などの産卵海域を目差す。幼魚はモジャコと呼ばれ流れ藻につく。

ショア青物ゲーム 基礎知識2

●ヒラマサ…形こそブリに似ているが、大群を形成して行動する魚ではない。小型のうちこそ数十匹の群を作るが、大型になると数匹程度の小グループで行動し、さらに大型になると単独行動するものが多い。ブリよりも暖かい海域を好み、黒潮など暖流の影響する海域に多く生息する。

ヒラマサはブリのような季節による大回遊は行なわず、大集団で産卵する魚ではない。稚魚を流れ藻で見ることはほとんどないが、小型のころはシイラのように流れ藻や流木についていることが多い。

ショア青物ゲーム 基礎知識3

●カンパチ…習性はブリよりもヒラマサに似ている。ヒラマサ同様、ブリのような大きな群を作る魚ではない。ただ幼魚~若魚のころは比較的大きな群を作り、群れて行動する。大型になっても単独よりも数匹程度の小グループで行動することが多い。

ヒラマサと同じく根回りを住みかとしており、黒潮が影響するような暖かい海を生活圏とするが、大型は水温が低い数百㍍の深い場所にも住んでいる。ヒラマサと同じく集団で大回遊・産卵する魚ではないが、外洋表面を流れる藻につく習性は同じである。青物御三家の最大魚で2㍍を越える大型がいる。

ショア青物ゲーム 基礎知識4

近年は回遊が北上化している傾向にある

ブリと他の2種をわける一番の違いは、ブリは基本的に根につかずベイトを求めて回遊する魚であるのに対して、ヒラマサ・カンパチは根につく魚であることだ。ブリもときおり根の回りに群れたりすることがあるが、ベイトがたくさんいるなど特定の条件が揃ったとき以外は、本来は餌を追いかけてあちこちを回遊する風来坊である。だから何も障害物のない砂浜や港湾回りにも大群で出現したりする。

一方、ヒラマサやカンパチは根の回りに居つき、やってくるベイトを狙い撃ちする待ち構え型の魚である。根回りを縄張りにしてその周辺にいる魚、近づいてくる魚を捕食しているのである。移動も根から根へと移動していくので何もない砂浜などにはほとんど姿を現わさない。姿形は似ていても、習性はまるで別ものといえるのがこの青物御三家なのである。

日本の沿岸には黒潮や対馬暖流といった暖かい海流が南から流れ込んでいるが、この暖流の影響するところに生息するのがヒラマサとカンパチで、活動に適した水温は17~25度前後、これは暖流の影響する海域の温度だ。たとえば、和歌山県の潮岬あたりだと真冬の水温でも17度を下回ることは少ないので、このあたりでは1年中ヒラマサやカンパチが狙える。

一方、日本海では真冬の水温が12度前後にまで下がってしまうため、水温の上がる夏から秋には釣れても冬には釣れなくなってしまう。ただ今は地球温暖化が叫ばれ、あちこちで南の魚の北の海域への進出がいわれている。ヒラマサやカンパチにも同様の傾向が見られるようであり、今後は釣れる時期が長くなったりより北の海域まで進出することが十分に考えられる。

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