中深海ジギング入門・基礎編 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 3

中深海ジギング入門・基礎編

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ジグのカラーの考え方

深場での釣りにおいてはジグのカラーや模様についてはあまり気にしない。重要なのはグローカラーのパターンだ。両面や片面のベタ塗り、片面のゼブラ、片面のスポット(大玉や小玉)、グローなしなどを状況に応じて選んでいる。発光の強弱によって釣果に大きな差がでるので必ず意識してほしい。

両面ベタ塗りのような明るいジグは、集魚効果が抜群に高いもののアカムツ以外の魚種も多く引き寄せてしまう。中には、クロタチカマスやタチウオ・タチモドキといった鋭い歯を持つ魚も多く、ラインを切られる原因になるので注意したい。また、シロムツやギンメダイなども集まりやすく、それらがヒットすると1投ぶんのチャンスをムダにしてしまうのでなるべく避けたいところだ。

スポットグロー、グローなしなどの発光量の少ないものは集魚力が低くてアピール力に欠けるので、実際に他魚の反応を確認してから選ぶように心がけている。

他にもジグのベースとなるカラーも重要だ。主にホロシルバー、アルミシルバー、ゴールドなどを使用している。澄み潮ならアルミシルバー、濁り潮ならゴールドベースといったようにおおまかな基準はあるが、これも実際の釣果からその日のパターンを判断するしかない。過去の実績や情報に固執し過ぎると状況判断力が鈍くなるので気をつけよう。最初にホロシルバーのゼブラグローを投入し、魚の反応によってグローパターンやベースカラーを選ぶのが私のパターンだ。

中深海ジギング アカムツ2

基本的なアプローチ法

釣りを成立させるうえで大前提となるのが、ポイントの水深や潮流などに応じてベストなジグウェートを選ぶこと。重さが合っていないとジグがポイントからズレてしまうので釣果は期待できない。目安としては水深250㍍で250㌘、300㍍なら300㌘というように、「水深の数値=ジグのウェート」と置きかえて考えればハズすことが少ないだろう。

また、必ず船長の指示に従ってジグを投入したい。早過ぎても遅過ぎてもポイントからズレてしまい、オマツリの原因になりやすいので要注意。

アカムツ狙いのポイントはフラット、もしくはカケアガリなどの起伏のある地形がメインとなる。投入後はリーリングの回数をカウントしながらジャークして上げの距離を把握。そして、次の着底までにかかる時間から地形の変化を読み取って釣りを組み立てていく。

同じ巻き取り回数で着底までの時間が短くなればカケアガリ、長いときはカケサガリと判断できる。こういった地形変化があるポイントはアカムツのつき場になりやすいので、特にていねいなアクションで誘いたい。事前に魚探で地形を把握しておくとイメージしやすいだろう。

地形がフラットなポイントでも、小さな窪みやマウンド(小さな丘)などの変化に魚がつきやすいので、地形を読み取る技術が重要となる。また、底質(泥、砂泥、砂、岩など)を見きわめることも大切だ。ジグに反応する魚ほど、かたい底質を好む傾向があるので覚えておいてほしい。

中深海ジギング アカムツ3

タナに合わせてピッチを調整

アクションは1ピッチジャークを基本として状況によって1/2ピッチ、1/4ピッチと刻んでいく。アカムツは底から2~3㍍の範囲でアタることが多く、まずは1ピッチでアタリがでるタナをチェック。底付近で反応が多い場合は1/2ピッチ、1/4ピッチで対応すればOKだ。

ジャーク時のリーリングのタイミングに関しては、ジグの特性によって異なるので一概にはいえない。たとえば「リールを巻いてジャーク+リールを巻かずにフォール」、「リールを巻かずにジャーク+リールを巻いてフォール」などがあげられるが、他にもさまざまなバリエーションが存在する。自分が使用するジグの特徴をつかんでおき、それに合わせたジャークを身につけておきたい。ちなみに、アクションでは上げに1秒、下げで2秒のイメージでフォールの時間を長く取るように心がけている。

アタリはフォール中、もしくはフォールの自走が終わったときにでることが多い。アカムツ独特の硬質な反応がロッドをたたく。他にもフォール中のラインが止まるなど、些細な変化しか表れないこともあるので、違和感があれば巻き合わせを入れるようにしよう。なお、ロッドを大きくシャクッて合わせるのはバラシの原因になるので厳禁だ。

中深海ジギング アカムツ4
中深海ジギング アカムツ5

慣れないうちは回収時の巻き取りだけでも体力的にキツいが、経験を重ねれば力の入れ方や抜きどころ、体の使い方が身につくだろう。集中力を持続させるために、日ごろのトレーニングで体力アップに努めるのも一手だ。

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