冬のシーバスゲーム指南
北西風が吹き始める冬場におもしろくなるのが、風表でのマルスズキゲーム。向かい風に負けない大型ミノーをフルキャストして、産卵を控えたコンディション抜群の腹太スズキを手にしよう‼
解説:吉田裕彦
初冬のゲームの特徴
私は大阪湾周辺、瀬戸内海、和歌山県をメーンに、特定のポイントや釣れるサイズに固執せず時期ごとにヒット率が高いであろうエリアへ釣行することが多い。その際に、時期ごとのベイトの動向を把握していればヒット率がグンとアップする(ときとして季節はずれなベイトフィッシュの接岸もあるので旬の情報もチェックしておきたい)。
ここで私の中でのシーズナルパターンを紹介すると…。
●春シーズン(2~5月)…前半は大~中型河川の河口部への釣行が中心。産卵後で湾内や河川に戻ってくるスズキを狙うイメージ。この時期に意識するベイトは稚アユ。河口付近にいた群れが川をソ上し始めると河川内でスズキが狙いやすくなる。後半はいわゆるバチ抜けが本格化し、港湾の運河や底質が砂泥の河川内が狙い目となる。
●夏シーズン(6~9月)…イワシや小アジが接岸し始め、それらについたスズキを日中に内湾や湾口の潮通しのいい堤防、磯場で狙う。大~中河川の中流域や小河川の河口部では雨後で濁りが出ると確率の高い釣りが楽しめる。
●秋シーズン(10~11月)…イワシ類やサヨリがショアラインに多く見られるようになり、内湾では水路の奥までスズキがソ上。良型が期待できる。
●冬シーズン(12~1月)…水温低下とともにベイトが減り、河川内や内湾から徐々に産卵場所へと移動する。河口付近ではコノシロやサヨリなどのベイトが寄っていることがあり、隣接するサーフで高確率なゲームが楽しめる。
以上のように私が考える秋シーズンは10~11月の比較的短期間で、沿岸部ではイワシ類やサヨリ、河川では11月に入ると落ちアユがベイトとなる。そして、冬型気圧配置となって北西風の吹く日が多くなると、沿岸部の風表となるエリアでは産卵を控えて体力をつけるために捕食回遊するシーバスが釣れだす。風と波によって岸に寄せられたベイトを求めて回ってくる「腹太スズキ」と呼ばれる個体で、年が明けると同じエリアで釣れてくるのは大半が産卵後の痩せたものとなる。
ということで、ここでは腹太スズキをメーンターゲットとしたパターンを初冬のゲームとして紹介したい。
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