【マニアな仲間たち vol.3】宮古湾の夏マスジギング | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【マニアな仲間たち vol.3】宮古湾の夏マスジギング

スローピッチジャーク サクラマスジギング1

2018年シーズン、東北・宮古湾のサクラマスは不機嫌で気難しい。ジギングで何度もアタックするも、なかなか思うような結果が得られなかった。それでもこの魚への想いは強くなる一方で、諦めずにチャレンジを続けたところ…

Text & Photo 西本康生

私の夏マスジギング

私の海でのサクラマスジギングのシーズンは4月の岩手県大船渡周辺から始まり、7月の宮古湾を最後に終息をむかえる。サクラマスは幼魚期の1~2年を河川で過ごす。3~5月に河川から海に向かい、1年間、オホーツク海方面を回遊して成長した後、3歳魚になった個体が川を遡上する。15~20㌢ほどの体長で海に入ったサクラマスは海で1年を過ごす間に平均50~60㌢にまで成長する。

ここ数年は東北地方に訪れるようになり、以前より気になっていたサクラマスの存在が私の中で大きくなった。若いころには遡上するサクラマスを狙って九頭竜川に何度も立ち込んだが、銀色に光る魚体を手にすることはなかった。川でのサクラマスに夢中になっていた時代に釣行していたのが宮古湾に注ぐ閉伊川だった。

そんな思い入れのあるフィールドを訪れたのは5月初旬。時期的にまだ遡上数は少なく、雪代と雨による増水でなす術なく惨敗した。その閉伊川を遡上するサクラマスを、ジギングで狙えることを教えてくれたのは盛岡の「上州屋」さんに勤める大坂さんだった。大坂さんからは大船渡周辺のサクラマスジギングのノウハウを同船しながら教わっていた。寒さが苦手であることを告げると、「6月になれば宮古湾でもサクラマスが釣れますよ」と、携帯電話を開いて60~70㌢の魚体がゴロゴロと並ぶ画像を見せてくれた。これまで知っていた大船渡周辺で釣れるものと比べて、ひと回りもふた回りも大きな魚体だった。

2018年シーズンの傾向

宮古湾で初めてのサクラマスを手にしたのは2016年6月。それまで宮古湾では青物などを狙って出船していたが、サクラマスを狙うチャンスには恵まれなかった。そろそろ青物でも釣れないかと磯鶏港の「ゆたか丸」さんに乗船した際、サクラマスも入ってきたかという感じでポコッと釣れてくれたのだ。この1匹をきっかけに、宮古湾のサクラマスジギング熱に火がついてしまった。地元の仲間が「夏マス」と呼ぶ、大型のサクラマス狙いが始まったのだ。

今年の宮古湾の夏マスはとても不機嫌で気難しい。今期の大船渡周辺のサクラマスとよく似ている。三陸のサクラマスが最後に辿り着くのが宮古湾となる。岩手沿岸の北部から南部に南下して回遊をするのだが、中間あたりの宮古湾へは一度南下して再び北上するルートを辿って戻ってくる。そのためか、春先の大船渡周辺での状況がそのまま宮古湾に反映されているように感じる。

スローピッチジャーク サクラマスジギング2

イワシの群れにつくサクラマス。この状況でも気に入らなければジグには振り向かない。

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