二枚潮に打ち勝つ近海ジギング講座【後編】
前編では上潮が滑る二枚潮の中で、底層のフレッシュな潮を狙い撃つためのタックルについて考察したが、後編では具体的なアプローチ法について紹介しよう
解説:村瀬清之
基本シチュエーション
ターゲット=マダイ35~70㌢(マレに80㌢クラスも)。/ポイントの概要=水深40~90㍍で岩礁帯周辺のカケアガリ狙いがメイン。ベイトは甲殻類が主体で夏場はカタクチイワシも混じる。
まずはタダ巻きで狙い目となる潮のレンジを把握
基本的なアプローチの流れを簡単に紹介しよう。
①投入~着底…潮流や風の向きにもよるが、二枚潮の場合はジグが着底するまでにラインがどんどん流されてしまう。これは、ラインを軽く手でつまんでサミングしながら落とし込み、糸フケを最小限に抑えることで対処できる。
問題なのはリーリング開始時にラインが極端に斜めになるケース。ラインの角度が30度ほどになると、水深50㍍のポイントでは着底したジグが約30㍍もズレることになる。
この場合、明らかに使用ジグのウェートが状況にマッチしていない。1.5倍程度までジグをウェートアップするようにしたい。ただし、ジグのウェートがあまりにも重過ぎると船の流れ方に合わず、ラインが斜めになることもあるので要注意だ。なお、ウェート調整は少しずつ重くするよりも、極端に重くしてから加減する方が効率がよい。
②着底後…リーリングでジグを上げてくると、途中でジグが受ける抵抗が変化するのがわかるはずだ。アクションは加えず、一定スピードのタダ巻きに徹することで変化をとらえやすくなる。そうやって底から何㍍の範囲に底潮があるのかを把握。さらに、その上層の潮の幅もつかんでおく。
③基本アクション…狙い目となるレンジの幅がわかれば、基本となる1ピッチジャークで底潮を重点的にチェックするのが効率的だ。ただし、ヒットレンジは捕食しているベイトによって異なるので要注意。基本的には甲殻類がメインベイトになるので底層狙いでOKだが、カタクチイワシの反応があるときは宙層付近も意識して探りたい。
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