飛距離にこだわるスタイルで竿抜けポイントのアオリイカにアタック‼ | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

飛距離にこだわるスタイルで竿抜けポイントのアオリイカにアタック‼

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飛距離アップへの取り組み

実際に飛距離アップに繋がる要因について考察してみると…。

●ロッド…キャスト時により遠心力が得られるロングロッドが有利となり、反発力を生かすために復元力の高い素材を選択するといった方向性になると思うが、トータルバランスを考えることも重要である。特に私がこだわっているのはテーパーデザインだ。個人的にはバックスイング時(後方に振りかぶった状態)にバット部が適度に曲がるロッドが好みである。

エギングロッドはシャクリ時のパワーに主眼を置いたものが多く、中にはバット部が棒のようにかたいものも見受けられる。ただ、バックスイング時にバット部も曲がれば餌木の姿勢が収束しつつ、ストロークをより長く稼ぐことができる。

●ライン…横風を受ける状況では空気抵抗が少ない細ラインを選択するのが常套手段だ。しかし、追い風や向かい風の場合はさほど影響がなく、通常時に使っているラインで十分ともいえる。ラインを細くすることによる強度面のリスクはなるべく避けたいところなので、私の場合は0.6号か0.8号を選択することが多い。

●足場…風の影響が強い場合はなるべく低い足場を選ぶことで飛行中の餌木の失速を避ける。逆に影響が少ないときは放物線の延長が期待できる高い足場を選ぶ。また、バックスイングを気にせずに行なえるよう、背後にスペースのある場所を選ぶことも重要である。

●風向きに対するキャストの角度…狙いのピンポイントにアプローチするうえで、ラインに対して横方向からの風を受けないコースが確保できる足場を選ぶ。私の場合、ショアラインと平行の風が吹いているときは餌木の軌道をコントロールしやすい風しも側からキャストできる場所を選ぶことが多い。

●キャスト時のテクニック…まず、ロッドのバットエンド部が肘の下にあるとキャスト中に手首を使うことができず、餌木をスムーズに加速させることができない。飛距離を伸ばすには腕力以外に手首をいかにうまく使うかがキーポイントとなるため、手首のスナップを使いやすいようにロッドを保持する必要がある。これができればリリースのタイミングを遅らせることができ、ロッド全体の復元力を最大限に生かしたライナーキャストが可能となる。「二の腕を振りおろす→手首でロッドを倒す」といった流れになるが、その間が長くなるようにイメージすればいいだろう。

エギング 遠投3

エギングをさらに楽しむ秘訣

キャスティングについては釣果に関係なく釣行を重ねるごとに上達するし、釣りを長く続けるほど体が覚える。ロッドがかわったときにはリリースのタイミングを修正する必要があるが、それもまた楽しみの1つである。

飛距離を追求すればスポーツ的な要素が多分に含まれていることもわかり、非常に奥の深い楽しさが味わえるはずだ。私自身はそこにも魅力を感じており、常にいろいろと考えながら飛距離アップに向けて取り組んでいる。最近はマーキングつきのラインが多いので飛距離がわかりやすいが、いざ計測して平均値を取ってみると意外に飛んでいないことがわかるだろう(通常の餌木では50㍍ラインに壁が立ち塞がると思います)。

こういった“シャクらないエギング”に注目することもこの釣りを楽しむ秘訣だと思う。みなさんもエギングを構成するさまざまな要素の中から自分の好みに応じて1つのことをクローズアップし、追求されてみてはいかがだろうか。

(SWマガジン2015年5月号より)

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