難しいからこそおもしろい、春エギングにチャレンジしよう!!
注目すべき条件
気難しい春のアオリイカに出合うために、まず私が注目するのは海水温だ。水槽実験では、アオリは12度以下になると死んでしまうなど低水温に弱い。そのため、できるだけ水温が16度以上のエリアを選ぶようにしている。
また、適水温内で急上昇した直後よりも、水温が低いながらも上下動が少ない状態で3~4日ほど安定しているときの方が好釣果が得られることが多い。そのため、インターネットなどで釣行の数日前から水温をチェックするようにしたい。
続いて潮回りだが、やはり潮が大きく動く大潮が狙い目。特に月夜はアオリも餌を取りやすいのか、夕まづめ以降も釣果が期待できる。また、夜間も明るいので足もとも確認しやすく、安全面からもおすすめである。
ポイントについては岬の先端や堤防の角など、潮通しのよい場所に注目する。ただし、横風を受ける状況ではラインが流されてアクションが安定せず、餌木の位置や動きなどがイメージができなくなるので極力避けたい。私はなるべく追い風、もしくは向かい風となる場所にエントリーするようにしている。
アクションは餌木をダートさせるショートジャークを基本に、高く跳ね上げる2段シャクリ、移動距離を抑えたスラックジャークの3パターンを組み合わせている。ショートジャークで餌木を横方向にダートさせる動きはアオリの捕食スイッチを入れるのに効果的であり、季節に関係なくメインに用いている。そして、餌木を高く跳ね上げる2段シャクリは遠くにいるアオリにもアピールできる。ファーストフォール後の最初のアクション、またはショートジャーク後に変化をつける目的で取り入れている。
さらに、餌木の移動距離を抑えたスラックジャークはピンポイントを狙うのに適したアクションだ。連続的に繰り出す速いダートアクションからスラックジャークによるスローな動きでメリハリをつけたり、底質やシモリ、海藻など、何らかの変化を感じたポイントはスラックジャークで重点的に狙うようにしている。他にも見逃されがちだが足もとには大きな変化があることが多く(磯ならエグレ、堤防なら基礎など)、そこにアオリがついていることが多い。沖から餌木を追ってきたアオリが最後にバイトするのも足もとになるため、スラックジャークの利点を生かしてじっくりと攻めるようにしたい。
フォールについては私の場合、アタリを明確にだしたいのでラインを張った状態でテンションフォールさせている。他にもロッドをさびくことで餌木を横にスライドさせ、食わせの間を長く取るショアティップランのようなパターン、ラインを張らず緩めずの状態でフォールさせる方法なども用いる。
ラインを張った状態でのフォールの利点はアオリが餌木にコンタクトしてきたときにアタリを感知しやすく、対応の幅が広がること。また、沈下スピードを抑えることで食わせの間を長く取れることもメリットとしてあげられるが、何よりも「釣れた」ではなく「釣った」という満足感が得られるのがうれしい。
逆にデメリットとしては不用意にロッドを動かすと、そのまま餌木に力が伝わって不自然なアクションとなるので要注意。また、餌木の前方への移動距離が大きくなるため、ピンポイント攻略には不向きだ。スラックジャークなどでピンポイントを狙う場合はフリーフォールを組み合わせるなど臨機応変に対応したい。
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