【ショア青物ゲーム】巻き心地から“釣れる潮”を判断 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

【ショア青物ゲーム】巻き心地から“釣れる潮”を判断

ポジションやロッドワークを工夫

ルアーに潮を噛ませて気持ちよく泳がせるために意識しているのは遠投とラインのなじみ、リトリーブである。

●遠投…ショア青物ゲームではこれが釣果に大きく影響する。飛距離を稼げなければ釣りが成立しないことも多い。瀬につくタイプの青物を狙う場合も遠投できる方が多くの瀬を打てるので有利だ。なお、押し手は肩を入れるように突き出し、引き手は肩ごと引くことを意識してキャストするのがコツだ。

●ラインのなじみ…キャスト後のライン処理によってルアーのトレースコースが決まるし、潮流の受け方で潮噛み具合が決まる。意識したいのは潮流に合わせたキャストコースと、ロッドと水面までの距離だ。

●リトリーブ…リールハンドルの回転にメリハリをきかせることで、安定感のある生き生きとした動きを演出することができる。

理想の巻き心地を求め続ける

生命感のあるルアーアクションを演出するためにはいくつかの注意点がある。その具体的な実践方法について過去の実釣時の模様を例にあげて解説したい。

その日はベタナギでまだ暗いうちからヒラスズキを狙うことに。青物タックルにシンキングペンシルをセットし、右から左に流れる潮目のやや潮かみにキャストした。

リトリーブの抵抗が重過ぎてティップの動きにもメリハリがつかない。ルアーも重そうに引っ張られているだけの状態である。そこで2投めはもう少し潮かみにキャストしたところ、ほどよく潮が噛むようになった。ルアーは着水点から足もとまでの長い距離をリトリーブのテンポに合わせて上下左右に頭を振りつつ、ウネウネと動いている。その感触を手もとに感じることができた。

3投めはさらに潮かみへキャスト。ルアーは沖で上下左右に動いているものの、巻き心地はスカスカ。手前まできたところで一瞬だけ潮を噛むといった具合だった。ここで現在の立ち位置なら2投めのコースが最もよいと判断。そこを何度か通すとゴツンと力強いアタリがでてコンディションのよいヒラスズキがヒットした。

その後は夜が明けたので本命の青物を狙うことに。ルアーをブルータイド180に変更し、10㍍ほど右に立ち位置をかえた。

まずはヒラスズキを釣ったときと同じような角度で潮かみへキャスト。沖ではほどよく潮を噛んでいるが、すぐに巻き心地が重くなってルアーは引っ張られているだけの状態となった。2投めも同じコースにキャスト。今度はロッドを高めの位置に構えて手前の潮にラインを取られないように引いてくる。

ウニウニの巻き心地を楽しみながらリズムよくリトリーブすると、ルアーは上下左右に頭を振りつつ水面を縫うように泳ぐ。そして、気分が乗ってきたところでメジロをヒットさせることができた。

その後は潮流がどんどん速くなり、足もと付近でカタクチイワシについたメジロがボイルしだしたが、ルアーにはまったく興味がない様子。深追いしても仕方ないのでほどよい潮噛みを求めてゴロタ場へ移動した。

ここは沖にカケアガリとシモリがいくつかあり、遠投が必要なポイントだ。そうこうしているうちに激流になってしまい、ボトムに変化のないところでは一本調子の流れである。手前ではルアーに反応しないメジロの単発ボイルがたびたび起こっているがこちらは無視。遠投していろいろなコースを探ったところ、カケアガリ付近での巻き心地が最高だった。

潮かみに遠投し、ロッドを水面に近づけてラインを潮にまかせる。ルアーは潮しもに向かって水面を縫うように泳ぐ。そして、沖のカケアガリに差しかかったところでドッカーンとバイト。強烈な底への突っ込みからヒラマサであることを確信しファイトを開始。リーダーを擦りながらカケアガリの攻防を切り抜けて寄せにかかるが痛恨のフックアウト。悔しさは残ったが実に楽しい釣りだった。

私はいつもこんな感じで重過ぎず、軽過ぎずの潮噛みを求めてアプローチを繰り返している。ウニウニという抵抗を感じながらルアーを泳がせているときにヒットすることが多いのは間違いない。それがキャストを繰り返すうえでのモチベーションとなり、楽しんでルアーを操作する気持ちを支えて魚との出合いを増やしてくれている。

ショア青物 リトリーブ3

メインに使用するルアーから伝わる情報を重視することで…!!

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