【アジング・メバリング】状況変化を敏感に察知して釣果に繋げる方法 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【アジング・メバリング】状況変化を敏感に察知して釣果に繋げる方法

アジング・メバリング・フロートリグ1

>アジングやメバリングにおいても、よく釣る人ほど状況変化を敏感に察知し、それを踏まえた的確な攻め手でターゲットを攻略しています。では、そのような感覚はどのように磨けばいいのか?  エキスパートの意見に学びましょう!!

解説:藤原真一郎

体が覚えている感覚

釣り場に立ってキャストするときに釣れそうな雰囲気というか「気配」を感じ、何か確信めいた感覚を持つことがあります。

おそらく無意識のうちに諸々の自然の状態を感じ、経験則から判断するという作業を頭が勝手に行なっているのでしょう。たとえば、空を見上げて注視せずとも「星がきれいな夜だ」と視界の端で感じたら、「星がよく見える=月明かりの影響が小さい→過去によく釣れた」との判断がなされ、それを釣れる気配として感じるようなメカニズムが働いているのではないでしょうか。言葉として記憶しているわけではありません。つまり、認識していないものの経験的に知っている好条件や悪条件を頭や体が勝手に判断しているのでしょう。

実釣時では特にフロートリグを使用しているときにそれを感じることが多くあります。アタリが出るよりも前に「食いそう…」と思うことがよくあるのです。これは体が勝手に感じているような感覚で、デッドスローでリトリーブする指や手のひらや腕が、わずかな荷重の変化をとらえて判断しているのかもしれません。

これはトップウォータープラグにも共通することですが、フロートリグは限りなくゼロテンションにできるので潮流などの変化をとらえやすくなります。リグを潮に乗せながらリールのハンドルを巻いていると、ジワーッとわずかに重くなります。もちろん、判断しているのは脳ですが、抵抗のかかり具合からそれがどういう類のものなのかを無意識のうちに判別しているような気もします。

アジング・メバリング・フロートリグ2
経験の積み重ねによりインプットされている感覚。そこを意識することで…!!

また、その変化の中には波の振幅も含まれます。フロートリグを多用するようなシャローでは、底のストラクチャーが潮流や波の立ち方に影響を及ぼします。底の起伏によってわずかに盛り上がったメバルナギの緩やかな波がフロートを持ち上げたり押し下げたりし、その変化が釣り人に伝わるのです。メバルなどはそうしたストラクチャーに近い場所で浮いていることが多く、波の変化を感じたあとにアタリが出るという経験の積み重ねがインプットされているのでしょう。

闇夜で、しかもゴロタ場などになると視覚はかなり制限されます。そのぶん他の感覚が研ぎ澄まされるのかもしれません。さまざまな情報を肌で感じることで、気配というものをキャッチしているに違いありません。

フロートリグの釣りでは、その位置を把握しながらアプローチするのが理想です。メバルやアジはよく群れることから、釣れた場所をマークしながら攻めることで釣果アップに繋がる場合が多々あります。

幾筋かのトレースコースがあるとして、その1つが正解だったとしましょう。1匹釣れれば再現性を求めて同じトレースラインを描くようフロートを誘導します。視認することはできなくても、感覚的にほぼ同じラインを通っていることが分かりますし、「何か変化を感じるポイント=アタリの出るポイント」であれば、そこにリグが差しかかったことも感じることができます。そして、間もなくアタリが伝わることを確信してそれに備え、次の瞬間にはバシッと合わせるなんてこともあるわけです。

気配に対して機敏になることの重要性

以前に取材の開始早々に良型のメバルをキャッチしましたが、その後は思いのほか食いが渋く、ウロウロ歩いて捜すもののしばらくはアタリが得られませんでした。そこで、元に戻って同じポイントへキャストすると、釣れたときと同じ流れがありました。

フロートは同じコースをたどり、同じポイントに入っていきます。そのピンに差しかかろうかというときに、同行のカメラマンに「さっきのはここで釣れたんですよ。ここで少し送り込んで…」といった直後、まさかのアタリが!! 他の場所を散々攻めて得られなかった反応が、その日唯一あった場所にて同じアプローチ法で再度得られたのです。これには驚いたとともに、シャローゲームの奥深さとおもしろさを改めて実感しました。

アジング・メバリング・フロートリグ3
シャローでのフロートゲームはやはり奥が深いと感じます。

諸々の自然条件や実釣中に伝わる感触。そうした気配に敏感であれば、きっと釣果にも好影響を与えるはずです。それには普段から自然を観察することが生きてくるでしょうし、ある現象に対してその理由を解明しようというスタンスみたいなものも大事なことであるのに違いありません。

文章にするとちょっとした修行というか「釣り道」みたいになってしまいますが、そんなことをせずとも気配を感じるのはすでに人が持っているもので十分なのかもしれません。野生の勘といわれるものがそうです。そう考えると、気配を感じる「インプット」は誰もが自然にしていること。何となくキャストする際にも「何かあそこは釣れそう」という気配をもとに無意識にポイントを選択しているのかもしれません。

その証拠に(といえるほどでもないかもしれませんが…)、キャストがうまく決まれば釣れることが多くないでしょうかか? 私の場合は開けた場所であっても、思った通りのキャストが釣果に結びついた覚えやイメージがあります。

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