スローピッチジャークで底物を攻略

スロー系ジグング 底物1

底質や地形による棲みわけを理解しておけば、特定のターゲットに狙いを絞った戦略的な釣りが楽しめるのも底物狙いならではの醍醐味だ。手もとに伝わる感触や魚探の映像などを頼りに水中の様子を鮮明にイメージして…

解説:西本康生

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魚種ごとの棲みわけ

底物や青物を含めた魚たちは、地形の変化や底質ごとに生息する魚種が決まっている。生存を賭けた競争の中で振りわけられ、生息環境に応じて特徴的な生態や形態を獲得しているわけだ。ここでは底物に焦点を当てて魚種ごとの棲みわけについて紹介しよう。

底物としてイメージしやすいのはクエやマハタなどを代表とするハタ科の魚だろう。私が毎年訪れている小笠原の海では、多くのハタ科の魚たちに出合うことができる。船長は「このポイントはアカハタ」、「ここはアカハタモドキ」、「ここはマハタ」というように、ポイントごとに魚種を特定してガイドしてくれる。

また、同じハタ科の中でハタ族だけでもマハタ属、スジアラ属、バラハタ属…と、およそ9属60種に分類される。すなわち、ハタ科の仲間だけでも60種の棲みわけがあると考えられ、水平方向だったり垂直方向へと分布している。

これ以上進むと話が脱線しそうだが、ハタ科を例にあげても魚種ごとにはっきりとした棲みわけが存在することがわかる。このすべてを覚えることはできないが、種類や模様、体型、ヒレの形状などの違いによって、だいたいの予測がつくようになる。

また、ハタ科以外のターゲットとしてはクロソイ・キツネメバル・タヌキメバルなどのメバル属、イズカサゴ・フサカサゴなどのフサカサゴ属、カサゴ・ウッカリカサゴなどのカサゴ属、ホウボウ・コチ・ヒラメ・アカアマダイ・シロアマダイ・アイナメ…など、ジギングで狙えるターゲットをあげるとキリがない。また、深海も視野に入れれば、アコウダイ・バラメヌケ・サンコウメヌケ・アブラボウズ・アカムツなども底物といえるだろう。

底質がかたくるなるほどターゲットが増える

エリアによって多少の地域差はあるものの、底質の違い(地形変化や水深の違い)を知ることで特定の魚種を狙って釣ることは可能だ。この点こそ、これまでのジギングとは異なるスローッピッチジャークの大きな魅力の1つだ。

私がアマダイ狙いのジギングを始めたころ、静岡県御前崎・もと丸の水野船長から「底がかたくなるほどジグに反応する魚が増える」と教えていただいた。アマダイの生息する砂泥地は魚種が少なく、餌釣りでも他魚はキダイ(レンコダイ)が釣れる程度。これが砂や砂利になるとコチやヒラメといった砂物、砂に岩が混じるとマハタやマダイ、岩礁帯になればカサゴやホウキハタと、底質の変化で釣れる魚種がかわることを体感した。

一般的に釣りのポイントとなる地形は岩礁帯を中心に岩、大石、小石、砂利、砂、砂泥、泥と変化していく。河川から流れ出た石や砂泥は、粒子が大きく重いものから河口部に、小さくて軽いものが遠くに流れつくことをイメージをすればわかりやすいだろう。

岩礁帯は複雑な形状で小魚の隠れ家になりやすく、それを狙う大型魚も集まりやすい。また、高さがある障害物ほど多くの魚が寄り、低いほど集まりにくい傾向があるようだ。砂泥でもコウナゴ・オオナゴ・メロードと呼ばれるイカナゴ類が生息し、多くの捕食者を引きつけることがある。

スロー系ジグング 底物2


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