【スローピッチジャーク・ステップ4】釣り場での状況の見極め | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【スローピッチジャーク・ステップ4】釣り場での状況の見極め

スロー系ジギング 風 潮流1

釣りにおいてはテクニック以上に自身が置かれている自然状況を把握することが欠かせない。意味のある攻め手を繰り出すことでそこから見えてくるものがあるから…

解説:加藤啓之

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風&潮の向きを把握する方法

ここではスローピッチだけではなく、ジギングをするうえでの情報収集について僕なりに説明したい。

釣りはテクニックも重要だが、釣り場で僕が最初に行なうのは自分自身が置かれている自然状況を少しでも把握するということ。具体的には風向き、潮流とそのスピード、船が流される方向などを確認する。

風向きについては事前に天気予報で大まかにチェックしておき、タイムリーな情報は海上保安庁の各管区の風予報で確認している(ちなみに、僕のホームグランドである御前崎、石廊崎、神子元島、神津島、伊豆大島、八丈島の各灯台でのタイムリー気象状況は☎0558・27・3177である。このエリアに釣行されるときは参考にしてほしい)。そして船は船首を風かみに向けるため、方位磁石で風かみを確認する。

潮が流れる方向を知るにはジグを着底させ、ラインを指でつまんでジグを底から離さずにじっと待つ。すると、船は潮に押されて流され、徐々にラインに角度がつく。

仮に自分の釣り座が右舷胴の間で、船首に向かって右斜め方向にジグが置いていかれ、ライン角度がつくようなら船は左舷オオドモへ向かって流されていることになる。また、潮読み専用のタックルを持ち込み、1号や0.8号といった細糸にハリなしのジグをセットして落とすのも1つの方法だ。これなら根掛かりの心配がなく潮の方向が確実にわかる(僕は実践していないが…)。まあ、わかりづらいときは船長に確認するのが早い(実はこれが一番正確…笑)。

それと、ほとんどの場合、船長は次に狙う根を確認してから船を立て始める。エンジンがスローダウンするころに根回りをグルリと回ってから船を立て始めるところへ回すのだ。このとき、船のスクリューの軌跡から船をどちらに回すかで、船の流される方向を大まかに確認することができる。岸が見える位置ならヤマタテ(2点法)をし、その2つの情報から船の流される方向を確認する。

スロー系ジギング 風 潮流2

潮の速さを知る方法

潮のスピードを自分で計算する場合はひと流しの時間を計測しておき、スタートから船がどれだけ流されたのかを船長に確認する。仮にひと流し15分で船が300㍍流されたとすると、潮の速さを計算する方法は次の通りとなる。

まず、分速に直すと300㍍÷15分で20㍍となる。これを秒速に直すと20㍍÷60秒で0・34㍍となる。つまり、1秒間に34㌢流されるわけだ。これをノットに換算すると1ノットは約1800㍍/時で、これを秒速に直すと0.5㍍となる(1800÷60÷60)。つまり、0・34㍍/秒÷0.5㍍/秒で0・68(約0・7㌩)となる。

一応計算式も紹介したが、0.5㌩=約25㌢/秒、1㌩=約50㌢/秒、1.5㌩=約75㌢/秒、2㌩=約100㌢/秒、2.5㌩=約125㌢/秒というのを覚えておくか、表にして釣行時に持参すると便利だ。船長に潮の速さを聞き、それを表に照らし合わせればどのくらいの速さで流されているかのおおまかな目安になる。

なお1㌩は、正確には1852㍍/時なので、きっちりした数字は各自で計算してほしい。それと余談だが、僕は1㌩を思い出す際にカレンダーを見て1日からタテに数字を読んでいく。1日・8日・15日・22日で、10の位を無視すると1852となる。

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