アジングに必要な感度を最大限に上げる方法
アングラーにとっての明確なアタリは、アジにとって違和感となります。そして、この場合はすぐにワームを吐き出されてしまうというのがアジングの現実。その点を踏まえると極端なアタリを出し過ぎないことが重要となるから…
解説:上杉貴人
- 些細なアタリを察知しよう!!
- 感度アップの基本スタイル
- 悪条件時の対処法
目次(全2ページ)
些細なアタリを察知しよう!!
アジングではさまざまなリグを使用するため、それに応じてロッドに求める性能もかわってきます。ただ、ロッドの感度ということになると、基本的には2種類の感度を重視しています。まずは絶対的なものとして、反響感度と呼ばれる小さなラインの動きさえもとらえる高弾性カーボン、もしくはカーボンソリッドを使用したロッド。基本的にはフロートやキャロ、スプリットなど、重量系リグや遠距離でアタリを取りにいく釣りに適しています。
もう1つは高弾性カーボンソリッドを極限まで絞り込み、反響感度をできるだけ落とさずに潮流やリグの重さを荷重として伝えてくれるロッド。こちらは潮なじみのよいエステルラインを使用した軽量ジグヘッドリグなどで巻きの釣りをメインにしつつ、さまざまな条件に対応できます。
そして、私の場合はどの釣り方においても極端なアタリを出し過ぎないことを心がけています。感度は絶対的に必要ですが、アングラーがはっきりと感知できるアタリはアジにとっても違和感となってすぐに吐き出されてしまいます。
感度アップの基本スタイル
ロッドの持ち方については、まずリールフットを中指と薬指で挟み、手のひらの月丘(げっきゅう。小指側の手首の上あたりにある盛り上がり)に当て、人差し指の第一関節と第二関節の間にリールシートを乗せるような感じで軽く持ちます。そして、人差し指はブランクに、親指はグリップ上部に添えて軽く挟み込みます。さらにバットエンドは腕に当ててロッドティップを上げると、握りに力が入らず自然な感じで持てます。これでロッドのバランスがフロントヘビーであると感じた場合、もしくはより繊細なアタリを取りたい場合はリールフットを薬指と小指の間に挟んでバランスをかえればいいでしょう。
どのような持ち方であれ、ロッドをしっかりと握るのはNG。ムダに力を入れると繊細なアタリがとりにくくなるだけでなく、瞬間的なアタリに対して反応が遅れてしまいます。
続いてロッドの保持角度については、穂先とラインの角度を直角に保つのがベストでこれが基本形となります。特にソフトティップのロッドなどは潮流に対してティップがより敏感に反応するのでリグの重みを感じやすく、操作感度の向上が見込めます。そのためには、沖目にリグがある場合はロッドを立て気味に、手前にくるほど寝かせる必要があります。
ただ、状況によりもっとダイレクト感を上げたい場合はロッドとラインの角度を広くします。これによりティップの入りが少なくなるので反響感度が上がります。なお、この点についてはそれぞれのタックルとそのときの状況に応じて調整する必要があります。繊細な釣りだけに、ここを意識することができるかどうかでフッキング率が大きくかわることが多々あります。
アプローチの工夫
基本的には風がなくてもラインメンディングをしっかりと行なう必要があります。ラインのアソビを極力排除することによりリグの動き出しが分かりやすくなるので、操作感度の向上に繋がります。
そして、テンションの微調整は手首を動かして行なうのではなく、バットエンドを腕に当てた状態から肘の角度で調整します。これによりロッドに伝わる荷重や反響の力が逃げないのでダイレクト感も上がります。
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