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ハイペースなルアーローテでショア青物を攻略!!

青物ゲームでは短い時合をいかにモノにできるかが好釣果のキーとなる。状況に応じて的確にポイントを絞り込む目と、ターゲットの捕食スイッチを刺激するハイテンポなルアーローテーションで高効率なゲームを展開しよう‼

解説:大橋究未

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引き抵抗を頼りにピンポイントを絞る

ショア青物ゲームを成立させるにはベイトの動向を把握することが大前提となる。そこで私の場合、まずは釣り場(青物の実績ポイント)に隣接する漁港に目を向ける。夜間にそこに入ってくるベイトの有無を目安に青物の回遊を予想するわけだが、ベイトの数が多いほど期待が膨らむ。また、気象条件としては少し波気があった方が青物の警戒心も薄れ、なおかつベイトも岸際に寄りやすいのでチャンスとなる。

そして、青物の時合は短い場合が多いため、実釣では常に集中して周囲の変化を敏感に察知するように努めたい。その中で最初に把握したいのはやはり前述したベイトの動向だ。ナブラやボイルが発生していたらわかりやすいが、そんな好況は滅多にない。そこで海面がざわついている場所を捜すようにする。ベイトが水面下に群れているときは細かい波立ち(そこだけ雨が降っているような感じ)などの変化が見られる。そういった海面のざわつきの下には青物がいる可能性が高い。

また、ベイトの有無、潮位、時間帯などの条件によって青物がヒットする確率が高いエリアはある程度限られているように思う。実際に狙い目となるポイントをあげると…。

●潮流が速いワンドの出入り口(ベイト待ち伏せ型)…上げ潮時にベイトがワンド内に入ってきて、引き潮のタイミングで出ていく。青物はそれを待ち伏せして捕食している。また、波気がある場合はワンド内に押し寄せた波によって沖へと払い出す離岸流(サラシのような白い筋が沖に向かってのびるところ)が発生することもあり、これによって流されてくるベイトを待ち構えているケースもある。

さらに、ワンドの出入り口や離岸流のライン沿いに大きなシモリやカケアガリなどの青物が定位できる場所があればベター。夜間にワンド内でベイトが確認できれば、朝まづめの時合は期待大となる。

●ワンドの奥(ベイト追いかけ型)…特に外洋が荒れ気味のときは、波の影響を受けにくいワンドの奥まった場所にベイトが溜まりやすい。また、沖からベイトを追い詰めるようにして青物が接岸していることもあり、ベイトが大量に確認できる状況なら期待できる。

●岬の先端(回遊型)…周辺に青物の回遊があるときは高確率でここを通過する。回遊待ちの釣りに適したポイントといえる。

引き抵抗が重くなる場所を重点的にチェック‼

大まかにポイントを絞り込んだら根気よくキャストを繰り返す。このときに意識したいのは使用するルアーに関係なくリトリーブ時の引き抵抗に重みが加わる場所を特定することだ。要するに潮の流れが速い場所が狙い目となり、その流れに逆らうようにトレースすることでヒットに持ち込みやすいと感じている。

これは過去の経験から体が覚えていることでもあり、ミノーをトレースしていて抵抗を感じるときなどは今にもヒットしそうな気がして鼓動が高鳴る。そのように流れがきいている場所ではアクションを加えた後にステイさせるパターンも非常に有効である。

反応がない場合は、あらゆるルアーをローテーションして3次元的にポイントをチェックする。トップならポッパー、ダイペン、ペンシル。ミノーはフローティングやシンキングといったタイプに加えてサイズも大小を試す。シンペンは棒引きとダート、ジグならロングやショート系、重心位置の異なるものなど、ハイペースでローテーションを繰り返す。

ただし、やみくもにルアーをローテして魚の反応を引き出すのではなく、その中でしっかりと水を噛んで泳ぐルアーを特定するのが狙いだ。これは前述のような流れの速い場所に限った話ではなく、そのポイントの潮流や風向きなどに応じてしっかりと泳ぐ(引き抵抗が重い)ルアーを選ぶことが重要だと考えているからだ。大まかな目安としては波が穏やかなときはトップ系、荒れ気味のときはペンシルやミノーの実績が高い。

ルアーのアクションスピードについては海況が穏やかなときは速めのリトリーブ、荒れ気味のときはゆったりとした大きなアクションが効果的だ。波静かなときは青物の活性が低い場合が多く、ハイスピードでリアクションバイトを誘うことになる。青物にとってはルアーを視認しやすい状況なので速い動きにも問題なく食ってくる。

逆に荒れている状況では、いくら目がよいとされる青物でもルアーを見つけにくいはずだ。また、そのようなときは活性が高いケースが多いため、スローなリトリーブで流れや波に翻弄されるベイトを演出することで確実なバイトに持ち込みたい。

ルアーの引き抵抗が増すほど期待感は高まる。また、水噛みを優先することでトップ系ルアーにありがちなミスアクションを軽減してバイトチャンスを拡大できるというメリットもある。

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