ヒラマサの回遊と気象・海況の関係について|【SHORE SNIPER vol.31】
朝練と称して日々ホームである外房の磯に立ち、ヒラマサを追いかけている私。その中でヒラマサの回遊と気象・海況の関係について記録しているのですが、今回はそれをもとに私なりの見解を紹介させていただきます…
Text & Photo 大野 祐
コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されましたが、みなさまは無事にお過ごしでしたでしょうか? こちら千葉も釣行できる状況になり、私も5月末から何度か磯に立つことができました。残念ながらナギの日が多く、アベレージサイズのヒラスズキを1匹手にしただけですが、それでも久しぶりの磯でキャストを繰り返す行為が爽快でした。キャストをしているだけで釣りを楽しめた子供のころを思い出し、健康で釣りができることがどれほど幸せであるかを改めて実感しています。
さて、そんなわけで今月も釣行レポートではなく、編集部からの依頼を受けて私の地元、千葉県外房におけるヒラマサの回遊と気象・海況の関係について、普段から感じていることを紹介させていただきます。
ヒラマサの回遊が多い天候とその理由について
まずはヒラマサの回遊と気象の関係について。この点についてはナギの日よりも波風があり、釣りがしにくい荒天の方が圧倒的にヒラマサがショアラインに回遊してくる可能性が高いと感じています。もっともこれは全国津々浦々のフィールドで同じことがいえるようにも思いますが…。
外房の磯ではウェットスーツスタイルで青物を狙うケースが多く、他の地域の方々に比べると全身を濡らして竿を振ることに抵抗がありません。また、悪天候で渡船が出られないような日でも釣りをする機会がよくあります。いずれにしても荒天時はヒラマサからのコンタクトがあったり、姿やボイルを確認できることが多いです。
その要因としてはいろいろなことが考えられます。まず、ナギよりも荒天の方がイワシなどのベイトがショアラインに寄りやすいのではないかということ。また、海がかき混ぜられることによって海中の酸素濃度が増えたり、プランクトンの浮遊増加によるベイトの活性化なども期待できます。さらに、海面がザワついたり、多少の濁りなどが入ることでヒラマサの警戒心が薄れる可能性も考えられます。
ヒラマサの回遊と潮汐の関係性
次に潮汐ですが、干満差がないよりはあった方がよいとの感触を得ています。ただ、大潮だからよいとか、長潮だからダメといいきれるほど明確な差は体感できていません。大潮でも釣れないことはよくありますし、長潮でも釣れるときは釣れます。
しかし、外房では潮位によってエントリーできるポイントが決まりますし、ショアラインの水深が全体的に浅いので、潮の干満による魚の出入りもあると考えられます。そういったことから、釣行日の時間ごとの潮位は気にするようにしています。
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