メバリングの即戦力・ゼロから始める遠投フロートリグの釣り《前編》
ひと昔前に比べるとさまざまなリグが登場してゲーム性が大きく広がったメバリング。特に遠投フロートリグは攻略の幅を広げるためにも不可欠な存在です。そこで、このリグを使いこなすために押さえておきたいノウハウをご紹介します!!
Text & Photo 笹川昌紀
遠投フロートリグの有効性
メバリングの基本はジグヘッドにワームをセットしたジグヘッドリグ(ジグ単)でのアプローチだと思います。ワームをセットしたジグヘッドに重心があるため、アタリはラインを通してダイレクトに感じ取れ、ワームを吸い込んだときの小さなアタリをフッキングに持ち込みやすいのが利点です。そして、遠投したいときはジグヘッドを重くすればいいし、表層をリトリーブしたいときは軽くすればいいといった具合にシンプルな点もいいですね。
しかし、離れたポイントの表層付近で反応があるときなどは、決め手に欠けることも。ジグヘッドのウェートを重くしないと届かないし、それで表層をキープするには速めのリトリーブが余儀なくされるからです。
もちろん、それで反応があればいいのですが、デッドスローやドリフト気味にリトリーブしないと反応が得られないケースもあります。そのようなときに有効となるのが遠投フロートリグによるアプローチです。
では、具体的にどのような状況下で遠投フロートリグを使用すればよいのか? たとえば潮流が速く、ヨレや反転流が発生するようなポイントではフロートリグを潮流に乗せ、ベイトの溜まりやすいヨレや反転流に流し込むパターンが多いように思います。ただ、私の釣行エリアではそのようなポイントはあまりありません。
私の場合、外灯の明かりが効いている海水浴場の砂止めとして沖に沈められた敷き石、ゴロタ浜・砂利浜の沖にあるブレイクやストラクチャー、ジグ単では届かないような沖で出るボイルを狙うときに使用しています。時期としてはメバルのスポーニングが終わり、体力が回復した2月中旬ごろから梅雨にかけてベイトを活発に捕食する時期なら楽しめると思います。
遠投フロートリグの選び方
フロートには主に中通しとカン付きの2タイプがあり、F(フローティング)、SS(スローシンキング)、S(シンキング)、FS(ファストシンキング)と、狙うレンジや釣り方によって選択することができます。私の場合、シャローエリアの表層や沖のボイルをフロートリグで狙い撃つことが多いので、カン付きのフローティングタイプを使用することがほとんどです。
カン付きタイプは中通しタイプとリグの組み方が異なるFシステムを用いています。Fシステムとは日本海側の一部地域で以前から使われていた3点仕掛けの応用のような仕掛けで、リーダーを組むときに出る端糸(リーダー側)にフロートを結束します。メインラインへの干渉が小さく、バイトしたときの感度が中通しタイプよりよいのが特徴。感度重視の釣りを好むアングラーにはおすすめです。
ただし、レンジの調整には限界があり、基本的に水深1.5㍍以上のレンジを探る場合はシンキングタイプを使用する必要があります。この場合、メインラインへの干渉が大きくなるので感度重視のメリットは半減してしまいます。
なお、フロートの重量については、基本的に遠投が必要なポイントを狙うので7㌘以上を選択しています。
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