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【アジング】風がもたらす好況を独占するためのノウハウ《後編》

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アジング 風対策6

釣りにくい部分がある反面、メリットも大いにあるのが風表のアジングだ。《後編》では実際のゲームの組み立て方について紹介。アプローチのアジャストに努めて対応力を磨き、楽しみ方の幅を広げよう!!

解説:松浦宏紀

風表でのゲームの組み立て方

大まかな釣りの流れは、風の強さにもよるが基本的にスタート時は1~1.5㌘程度のジグヘッドを使用し、ワームはサイズが1.5㌅、カラーはクリアとする。ムダ打ちはアジをスレさせることに繋がるので、キャストの前に流れの向き、風向き、ベイトが溜まりやすい場所、常夜灯の明かりの効き具合、ライズの有無など周囲の状況を観察する。長いときはキャストせずに30分ほどポイントを観察することもある。ポイントの中のどの位置にアジがいるのかをできる限り細かく絞り込むことが大事だ。

そして、流れが確認できない場合は正面、流れがあるならアジが潮かみを向いていることを想定して潮かみへキャストする。以後は反応をうかがいながら少しずつ着水ポイントを潮しもへズラしていき、立ち位置を中心に扇状にサーチする。反応がある中で最も潮かみからアジを抜いていくというイメージだ。

項目ごとにもう少し詳しく紹介すると…。

●リグセッティング…ウェートは1㌘、1.5㌘、2.5㌘というように3段階で決めておき、その中から反応のあるものを捜し出す。1.5㌘で反応があればそのまま使い続け、アタリが遠のいたらウェートを前後させて様子をうかがう。

●トレースコース…基本的には潮かみへキャストし、潮しもへ流しながら探っていくというアプローチを取るが、トレースコースが風の強さや方向に左右されることに注意する。ルアーのアクションに問題がなくても、理想的なトレースコースからズレるとバイト数が大幅に減少する。直前のキャストでどのあたりを引いてきたのかをしっかりと把握したうえで、アタリの有無を加味して次のトレースコースを考えなければならない。もちろん、風の強さや方向が1投ごとにかわることも珍しくないので、そのあたりも常に意識して思い描くコースを引ける位置へキャストしたい。
これには慣れが必要だが、難しいと感じるなら同じような風の強さ、方向になるときだけキャストするとよい。そうすればおおむね同じコースをトレースできるはずだ。
また、風と潮の向きが真逆のときは最も釣りづらい。そのようなときは立ち位置をかえ、ジグヘッドを流しやすいポジションを見つけよう。

アジング 風対策7
アタリを得るにはワームを理想的なコースでトレースすることが重要だ。

●ロッドワーク…風が強いときにロッドを垂直に立てて構えるとラインが取られやすく釣りにならない。かといってロッドを寝かせ過ぎると合わせ遅れが多発する。空中にできるだけラインを残さず、なおかつアタリのとりやすさを維持するにはロッドを横に寝かせた状態から斜め上に少し立てる程度までにするのがベター。リグを操作している感触が失われるような状態が最もよくないので、最低限のアクションをつけられるところまではロッドを立てておきたい。
私の場合はチョンチョンとロッドを小刻みに縦に動かした後、リトリーブしながらアタリを待つこともある。この方法だと強風下でも不要な糸フケの発生を極力抑えることができるうえ、場合によってはそのまま巻き合わせでヒットに持ち込むことも可能だ。

●リーリング…一定のスピードで巻くことが大事。強風下でリーリングスピードを変化させると糸フケの発生に繋がり、バイトを感知することが困難になる。なお、水深の浅いポイントなどでは縦に探る必要はそれほどなく、比較的速いテンポでリーリングするのが効果的となることがある。

●ラインテンションの調整…ロッドワークとリーリングがしっかりとできていれば、風のある状況でも意図的にラインを張ったり適度に緩めることができる。ただ、それを体得するには風表での釣りの経験を重ねて慣れるしかない。
風を攻略するには、やはりできるだけラインを張った状態が望ましいが、適度に緩めることであえて風を利用してリグを流すということもできる。ただし、緩め過ぎはラインを風に取られるばかりとなるためNG。
また、キャスト後に着水した時点では糸フケが多く出ているものだが、それを即座に巻き取るのではなく、リグを少し沈めてから巻くとよい。そうすればリグが適度に抵抗を受けて手前に寄りにくく、キャストポイントからそれほど離れることなくアクションを開始させることができる。なお、巻き取るときはできるだけ海面近くまで竿先を下げ、ラインを空中に残さないようにすること。

アジング 風対策8
風があるときならではのロッド操作も身につけたい。

●レンジキープ…おおむね水深5㍍以浅のシャローではレンジを表層、宙層、ボトム付近と3層くらいにわけて考えている。カウントを取りながら任意のレンジまで沈めたのちにアクションを開始し、一定のスピードでリトリーブする。
それよりも深そうなところでは、あまり時間をかけずに探りたいのでレンジキープは意識しない。リグが着水したらすぐにアクションを開始して表層から沈めていく、あるいは底を取って表層まで引いてくるというように斜めに探り、その中で得られる反応から魚のいるレンジを推察する。

●手もとに伝わる感触…少しティップが入るようなややマイルドな調子のロッドはラインスラックの発生を抑えやすく、ロッドワークとリーリングがしっかりとできていれば明確なバイトを得られることが多い。

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