ビッグゲームの新天地、土佐湾のキハダマグロ・キャスティング | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

ビッグゲームの新天地、土佐湾のキハダマグロ・キャスティング

土佐湾のタックルセッティング

私が今まで見たり聞いたりしたキハダマグロの最大サイズは100㌔を越える。しかし、土佐湾でのアベレージサイズとしては20~50㌔前後となる。もちろん、シーズンによって変動はあるが、おおむねそのサイズがメインになると思う。そのようなターゲットに対し、使用するタックルの目安は以下の通りだ。

●ロッド…長さは8㌳前後でラインマックスPE5~6号、ルアーマックス100~150㌘のオフショアキャスティング用ロッド。調子などはメーカーごとに違いがあるので、体力的なことなどを考慮して自分に合ったモデルをチョイスしたい。

●リール…PE5~6号を300㍍以上巻けるものが好ましい。ナブラを追いかけるキャスティングでは、船の移動が頻繁になることなどからルアーの回収速度が速いハイギヤタイプが使いやすいと思う。ただし、ローギヤタイプはファイト時にハンドルを回す力が少なくて済む。そのため、ファイト面を重視するならこちらがいいだろう。

●ライン&リーダー…ラインはPE5~6号を使用。この号柄ならさまざまなサイズのルアーをキャストしやすく、飛距離も出せて扱いやすいと感じている。ウネリや風が強いとしっかりとしたキャスト姿勢を取りづらい。その点、抵抗の少ない号数なら悪条件でも限られたチャンスに対して正確なキャストを決めやすく、ルアーも操作しやすい。一方で100㌔に迫る大型を狙うのであれば、迷わずに8号以上の使用をオススメする。

ショックリーダーは100~150Lbを使用。ナイロンかフロロかは好みが分かれるところだが、太くなるほど硬くなるので私はナイロンを使っている。そして、マグロは歯が鋭く、ルアーが飲み込まれた場合に切られることがあるので太めの号数を使うようにしている。

●ルアー…私はトップゲームが好きなので14~20㌢前後のダイビングペンシルやポッパーをメインに使用。また、トップに反応がわるいときは15㌢前後のシンキングペンシルなどが有効となるので試してほしい。いずれも飛距離が出せて頑丈であり、しっかりとしたサイズのフックをセットできるものが好ましい。フックが小さいと伸びたり、外れたりしやすいので要注意である。

●フック…フックは当然使用するルアーにマッチしたサイズを選択する。ターゲットは重くてスピード&トルクがあるキハダマグロなので、できれば軸が太くてしっかりとしたタイプを選びたい。私の場合はPEラインとの相性がよいカルティバのSTXシリーズを愛用している。ルアーを食ってくるキハダマグロのアゴを的確に捕らえ、しっかりとホールドしてくれる形状と強引なファイトに耐える頑強さが気に入っている。

●キハダマグロ運搬用ツール…何十㌔もある魚を入れるクーラーとなれば結構な価格になるし、当然持ち運びには適さない大きさ(重さ)になる。また、マグロ用のスチロール箱を持参する人も見かけるが、こちらは非常に軽くて保冷力もあるので魅力的だが、場所を取ってしまうのが難点。そこで、私はマグロなどの大物用簡易保冷バックを愛用している。

使わないときには折りたたんでおけばOKだし、箱と違って車内の空きスペースに押し込むことができる。昨今はこの手のアイテムが少なくなってしまったのが残念だが、各地でキハダマグロが好調であることの波を受け、今後ラインナップが充実することに期待したい。

キハダマグロ・土佐湾9
大物用簡易保冷バック。スペースなどの問題を考えると、今のところこのようなアイテムを用いるのが得策だと考えている。

使用タックル

【ロッド】
ゼナック・Tobizo TC86-110G、TC80-80G

【リール】
シマノ・ステラSW14000XG
シマノ・ステラSW18000HG

【ライン】
VARIVAS・アバニ キャスティングPE マックスパワー X8 6号

【リーダー】
VARIVAS・オーシャンレコードショックリーダー140~180Lb

【ルアー】
タックルハウス・コンタクト・ブリットCBP170、CBP145
タックルハウス・コンタクト フィード・ポッパーCFP175、CFP150
タックルハウス・コンタクト・フィード・ダイビングウォブラーCFDW175、CFDW150
タックルハウス・Shibuki V187dp、V187skp

【フック】
カルティバ・STX-58#2/0、#3/0
カルティバ・STX-68#2/0、#3/0

【運搬用ツール】
バレーヒル・ビッグフィッシュバック160(プロトモデル)


夢と可能性に溢れた土佐湾

「おらんくの池にゃクジラが泳ぎゆう」  これは地元の高知で幼いころから聞き慣れたフレーズだ。夏の風物詩となっているニタリクジラの回りにはイワシなどのベイトがつき、それを狙ってキハダマグロやカツオのナブラが起こる。その光景は実に雄大で、大自然の偉大さを感じる。いよいよ本格的に熱を帯びてきた土佐湾のキハダマグロキャスティング。「おらんくの池にゃ、ざまぁに太い(すごく大きい)キハダマグロがおるき、ぜひチャレンジしてみてや!!」(笑)。

私自身、これからも地元高知の大海原で、でっかい夢を追いかけたいと思う。

  • 西岡氏が須崎「巴琉(ハル)号」さんにてキャッチした54㌔。

土佐湾のキハダマグロ・キャスティングに対応可能な遊漁船(一例)

最後に、私がお世話になっている、またはキハダマグロキャスティングの実績を持つ高知の遊漁船について、その一部ご紹介します。

なお、船によって定員や料金などが異なるため、詳細については各自でお問い合わせ下さい。

《県東部》

一正丸(加領郷)/神栄丸(安芸)/香織丸(安芸)

《県中部》
漁新丸(灘)

《県西部》
湊丸(宇佐)/三太郎丸(須崎)/巴琉(ハル)号(須崎)/エンジョイクルー号(須崎)
※三太郎丸、巴琉(ハル)号、エンジョイクルー号が所属する須崎市観光漁業センターのwebサイトはコチラ(https://susaki.fishing)。

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