釣りを一生の遊びにするために…|【ほぼ月刊 武田 栄!vol.8】 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

釣りを一生の遊びにするために…|【ほぼ月刊  武田  栄!vol.8】

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武田栄 シーバス・アジング1

僕にとって釣りのプロショップの存在は非常に大きいものでした。そこは釣り具を購入する場所としてだけではなく、釣り人にとっての社交場、学びの場としてもしっかりと機能していました。そのプロショップが少なくなった現在、生涯釣りを楽しむうえで不可欠な「マイスタイル」はどのように構築すればいいのでしょうか…

文:武田 栄

釣りにおけるバランスの問題

「やっぱりあった方がエエわな、プロショップ…」と最近よく思います。とかく便利になったこの時代、長く釣りをされているみなさんはご存じの通り、釣りを取り巻く環境も随分とかわってきています。「自然の中にいる魚(生き物)を釣る」という遊びにおいて、今の環境がよいのか、わるいのか…。僕にはよく分からなくなってきているのも正直なところです。

情報化社会となった現在、釣り具選びや釣り場捜しなどはもちろん、天候や風向き、その日の状況や宿・船の予約まで、釣りを楽しむうえでクリアしなければならない問題は驚くほどのスピードで解決できます。そういった利便性が新たな釣り人を増やす大きな要因にもなっているのですが、いざ実釣、さらにはその後の釣りに対する取り組み方といった話になると、さまざまな意見があります。その中には「ちょっと偏り過ぎかいな?」と思える考え方なども見受けられ、あまり気持ちのよい感じではなかったりもします。

武田栄 シーバス・アジング2
もちろん価値観は人それぞれですが、偏った意見に振り回されると、思うように自分の釣りが追求できないので注意が必要です。

先に答えをいっておくと、魚釣りの釣果は限られた人にしか訪れません。限りなくたくさん釣れるといわれる魚でさえ、複数名で釣りをすれば釣果に差が出ます。それは同じ道具で同じ釣りをしていても同じ。ましてや確率のわるい釣りともなればなおさらです。よく釣る人とそうでない人、いったい何が違うのかといえば、考えて悩み、ありったけの小遣いをはたいて釣り場に足繁く通う人ほど優位になるのです。

で、これが「時間だけでもお金だけでもないところ」が、また釣りという遊びの奥深いところであるからよろしい。僕はこの事実をよく知っているから、今のルアー釣りを取り巻く環境に感心しながらも、少し滑稽にも見えてしまうのです。

僕の場合、ひたすらお金だけを注ぎ込む釣りや、あてもなく通うだけの釣りはしません。どちらもバランスよく楽しみ、こだわるところはこだわって、がんばるところはがんはるという、絶妙でオシャレなテイストを好んでいます。それを実践するには相当な経験(準備期間や試行錯誤)を要しますが、それこそがタケダ式の極意でもあります。だからこそ僕の釣りは疲れ過ぎることもなければ、飽きることもなく、汚れもしないのです!!(笑)。

武田栄 シーバス・アジング3
長く釣りを楽しんでいくほど自分自身の信念が大切になってくるから…。

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