【ヒラスズキゲームQ&A】Q17.磯におけるサラシのよしあしはどう見極めればいい?
サラシより〝流れ〟に注目‼
Answer:橋本 景
磯ではサラシがなければヒラスズキが釣れないように思われているアングラーも多いようですが、そんなことはありません。あくまで重要なのは「流れ」の強さと方向です。よい流れを作る潮が差していたり、ウネリが入っていたりしているときに副産物として「サラシ」ができるため、目で確認しやすいことからポイントの状況のよしあしを判断する1つの目安になると思っていただければ分かりやすいでしょう。
一定の周期で波が入ってくることでサラシが厚く途切れない状況が理想ですが、たとえ薄いサラシしかない状況であっても「流れ」が走っていれば十分チャンスがあります。たとえば、波の間隔が長過ぎてサラシが消えてしまう間がある状況でも、たまにくる大きな波がブレイクしてサラシができる瞬間にだけヒットしてくることはよくあります。大きな波、つまりはそれだけの量の水が岸に寄ったぶんはどこかへ向かうわけで、それが一時的に離岸流となり、その瞬間を利用してヒラスズキが捕食しているケースです。
つまり、その流れを見つけることが重要になるのですが、具体的にその流れを確認する方法は2つあります。1つは水面を確認することです。大きなサラシが帯状になっているのが最もわかりやすいケースですが、慣れてくるとサラシがなくとも海面のザワザワした小さな波を見ることで流れの方向を知ることができます。ただし、これはあくまで海の表面の流れに限定されますが…。
もうひとつは実際にルアーを通しての判断です。目で確認できない場合や水面下の流れを知るためにはこの方法しかありませんし、私自身、最も信頼する方法でもあります。ルアーをリトリーブしているときのテンション、リールのハンドルの巻き重りで流れは判断できるのです。
磯際の流れはタテ方向も含めた3Dであって、一見波が自分に向かってくるような場合でも、ルアーが向こうへ引かれるように重い抵抗がかかるタイミングがあります。波が打ち寄せてブレイクし、サラシが広がる一連の動きの中で、どのタイミングでルアーをキャストするか。それによってもテンションは変化するので、よい流れの場所とタイミングを捜すことが、シビアな状況下でもヒラスズキに捕食のスイッチを入れ、より強いバイトを得ることに繋がります。
経験上、ヒラスズキが好む流速はほぼ一定であると感じています。文章ではうまく説明できませんが、ナギに近い状況ほど流れの筋は狭く弱いものになり、荒れれば荒れるほど強く太くなります。ナギのときはより強い流れを、荒れたときは弱くほどよい強さに流れるポジションを捜すことで結果を出しています。
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