夏磯で青物アングラーとしてのスキルと勘を磨くには?|【ショア大型青物への道 vol.9】
夏場はトビウオの接岸を頼りに特大カンパチを追い求めるのが私のスタイル。決して確率の高い釣りではありませんが、私にとっては秋のハイシーズンに向けて欠かせない取り組みとなっています…
Text & Photo 越智信清
地磯でのカンパチ釣り
7月中旬からの約1カ月、私はカンパチを狙って週1回の釣りを楽しんでいます。個人的な見解ですが、真夏に愛媛県南西部の地磯でカンパチを狙う場合、楽しみ方は以下の3パターンとなります。
●パターン①…トビウオやカマスをワンドに追い込んで捕食する高活性な特大カンパチ狙い。この状況に恵まれたら迷わずポッパーをキャスト。すると、魚体丸出しでドカンとバイトしてきます。ただし、掛けた直後からとてつもないパワーで走られて根にまっしぐらなので、やり取りすらまともにさせてもらえないというのが正直なところ。それだけに、一生かけてでも1匹釣り上げたいと思えるロマンのある釣りです。
●パターン②…ジグで70㌢ほどのカンパチを中心に狙うパターン。特に朝イチの時合にこだわる必要はなく、カンパチの回遊ルートをじっくり探り続けると突然「ドスン!!」とヒットする楽しさがあります。
●パターン③…40㌢前後の幼魚を相手にした数釣りパターン。テンポよく磯をランガンし、反応のある場所では少し粘るという釣り方が有効。とにかく魚を釣りたいという場合におすすめです。
ちなみに、私自身はパターン①と②が大好きです。
同じタックルを使い込むことで…
7月下旬の釣行では、トビウオの姿がちらほら見られるワンドに夜明け前からエントリーしました。薄暗い中、私が持っている中で最強のタックルにポッパーをセットしてキャストを開始。前述したようにトビウオが入っていたので特大カンパチが接岸していてもおかしくない雰囲気でしたが、残念ながら反応はありませんでした。
その後は水深のある磯に移動。灼熱の中でジグを投げ続けましたが、あいにく潮の動きがイマイチでした。
同じタックル(ロッド、リール、ラインシステム、ジグ)を使い込むことにより、その巻き心地から潮の具合がよく分かるようになります。他にもジグへの魚のジャレつき方やアタり方、魚種などもだいたい分かるようになります。この日も潮の動きがよくなることに期待して諦めずに投げ続けました。すると、徐々に潮が動き出す感触が伝わってきて釣れそうな気配が出てきました。
そして、2回めの底取りからタダ巻きでジグを引いていると、宙層で重々しいアタリが!! 合わせを入れた直後、何となくメジロのような手応えが伝わってきました。ただ、根には走らないものの左右への方向転換が素早く、まるでヒラマサのような引きです。足もとまで寄せて魚体を確認するとやはりメジロでしたが、丸々と肥えていて非常にコンディションのよい1匹でした。
その後はアタリがなく釣り場をあとにしましたが、おいしそうなメジロの食味を存分楽しもうと、いつもより高価な日本酒を購入して帰路につきました。ひと晩寝かせたメジロは旨味がしっかりとあり、こってりとしていて最高の味わいでした。
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