シビれるような釣趣が魅力!! 《2019前半戦》サクラマス&レイクジギングの総括|【マニアな仲間たち vol.5】
意義ある1匹をキャッチ
3月はサクラマスジギングのホームともいうべき岩手県が解禁となる。そこで青森の帰り道、挨拶がてら越喜来湾の「広進丸」さんに乗船した。3月当初の大船渡は毎年釣れたり、釣れなかったりの繰り返し。春のお彼岸のころから大きな群れが入って釣果が安定する。
この日はまだ魚影が薄かったようで、船長もなかなかポイントを絞り込めない様子であった。私は青森で掴んだジャークを試しながら、ジグをスパイファイブ100㌘だけに絞って釣り続けた。
魚の反応がないまま時間が経過し、「このポイントで最後にします」という船長のアナウンスが。大船渡の開幕戦初日はこのまま何もなく終わってしまいそうな雰囲気であった。
しかし、船尾の釣り人が慌ててリールハンドルを巻き始めた。竿先がバタバタと振れる、サクラマス独特のたたきだ。次の瞬間、私にも「カン」と硬質なアタリが。ジグをシャクり続けて6時間、何もなかった海が動いた。
引きの様子からスレ掛かりのようだ。海で生活しているサクラマスは皮の部分が柔らかくて身切れしやすい。そのためL30のレバードラグを緩めて対処する。そして、尻尾から上がってきた魚を船長が慎重にランディングしてくれた。
サクラマスのこのヒリヒリするような感覚がたまらない。確かめたいジャークの感覚がブレるのが嫌でタックルを交換することなく釣り続けたのだが、それで結果が出たのは大きな収穫であった。
その後も今年は徹底的にサクラマスを釣ろうと考え、春の彼岸を狙って3度ほどの釣行予定を組んだ。群れが入っているだろうと予想してのことだったが、現実的には厳しい釣りが待っていた。船上で雪に降られ、まっ白になりながら1匹を手にする…。サクラマスジギングらしいシビれるような3月の釣りだった。
(※《2019後半戦》に続きます)
【西本康生・プロフィール】
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