ルアーマンとしてどうあるべきかを教えてくれた四万十アカメ|【釣り人生をかえた1匹④】
その姿を見るだけで癒されるほどアカメが大好きだったが、あることをきっかけに四万十川通いをすることに。トップゲームの実戦とイメージトレーニングを何度も重ねて挑んだ結果は…
解説:上杉一臣
アカメという魚が好き過ぎて…
数ある魚との出会いの中で、特に印象深いのはやはりアカメだ。私にとっては物心ついたころには最も格好いい存在となっていた魔性の魚である。
釣りのターゲットとして狙うようになったのは10年以上前のこと。それ以前はアカメが好き過ぎて?地元の水族館に入り浸ったり、自ら飼育したりと、アカメの側にいるだけで幸せだった。そのため、釣ってやろうなんて考えにまで及ばなかった。
そんな私がふとしたきっかけからアカメ釣りを始めることとなり、家から近い浦戸湾がメインフィールドとなった。高知県下でもアカメの個体数が多いエリアであるが、だからといって釣れるとは限らない。腕前は自慢できるものではないし、1年に1匹釣れれば上できだと思っている。釣りたくてたまらない憧れの魚であるが、なかなか出会うことができない。そんな距離感がちょうどいい。1匹に出会うまでの過程を最大限に楽しむスタイルが気に入っている。
四万十川のアカメ釣り
さて、高知県下には有名なアカメポイントが多数存在するが、代表格といえば清流・四万十川だろう。かの有名釣りマンガでアカメ編の舞台となった川である。現地では大型の個体をミノウオと呼び、古くから大切にされている。
その自然の豊かさの象徴的存在といってもよく、神聖なものといった感すら覚える。到底、私なんかが手を出せる相手ではなく、これから先も竿を出すことはないだろうと思っていたが、あるとき転機が訪れた。アカメ専用ロッドを開発することになり、それを鍛え上げるテストのフィールドとして四万十川が選ばれたのだ。
そんな聖なる川へ初めて立ち込んだ夜、満天の星空の下で悠々と流れる姿は想像以上に美しく、何ともいえない高揚感に包まれた。障害物は何もない完全なオープンエリア。いつくるかもわからないミノウオと思う存分戦える理想のフィールドだった。憧れの四万十アカメとの出会いは、よい年回りに恵まれたこともあり思いのほか早く訪れることとなる…。
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