初夏の大型メバルをキャッチするために…~②有利な要素を見極めよう!!~|【UNCHAIN SKILL act.11】 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 3

初夏の大型メバルをキャッチするために…~②有利な要素を見極めよう!!~|【UNCHAIN SKILL act.11】

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ワームカラーの使い分け

メバル用ワームのメインカラーとしてはグロー系やチャートリュース系をあげる人が多いだろう。私も好きな色だし、広く評価されているのには理由があるはずだ。一方で他のカラーが「使わないカラー→釣れない→不人気→廃番or新製品に不採用」という流れになる可能性があるのは残念だ。

カラーに関しては地域差も大きく、同じ条件もないし、今そこで最も釣れているカラーがそのときの正解となる。先入観に固執することは釣りの幅を狭めることを意味するが、あまりにも偏っている現状を踏まえ、以下では私の経験則から各状況によって有効となるカラーの一例を紹介しておきたい。


【例1】状況=澄み潮の産卵直前最末期/ヒットカラー=クリア
以前に友人が遠方より訪ねてくれて一緒に釣行したときのこと。その1週前にはメバルの引きをそこそこ楽しめたのだが、その日はまったく反応が得られず、潮も澄んだ状態だった。諦めて帰るわけにもいかず、みんなで試行錯誤を繰り返した。
そして、そのときの答えが「クリアカラー・グラブ系・軽量ジグヘッド・ボトム・激スロー」で、どれ1つはずしても反応が得られないシビアな状況だった。後づけの推論に過ぎないが、人気釣り場でスレが進行していた上に、産卵直近で追いがわるかったのだろう。さらに、澄み潮になじむクリアの視覚ではなく、波動によるアピールが奏功したように感じた。


【例2】状況=南紀の超澄み潮/ヒットカラー=淡い水色が入ったクリア
十数年前に雑誌取材で南紀を訪れたときのこと。その前週は有名アングラーが現地を訪れて超澄み潮の中、ひと晩粘ってノーバイトとかなり厳しい状況だった。そして、その後も状況が好転しない中で当日は苦戦を覚悟して挑んだ。結果、3人で奮闘して何とか5匹の釣果を得て取材を終えた。このときのヒットカラーはすべて淡い水色が入ったクリアだった。


【例3】状況=デイゲーム/ヒットカラー=クリア・淡い色のクリア(+ラメ)
私自身、過去には南紀の尺メバルフィーバーに憧れて1シーズンに40日以上も現地に通った。足に古傷があるのでアクセスが困難なポイントには行けず、効率的なポイント開拓やランガンもできないという状態だった。そういったことから主流である活性の高いメバルを捜す釣りではなく、いくつかのメジャーフィールドで釣りきられていないデカメバルを相手に、いかに口を使わせるかという釣りを選択した。
そのパターンでは精緻なストラクチャー攻略が必須となり、デイゲームにも取り組むことになった。結果、視覚情報が得られる日中の方が結果を得やすく、リアクションならアピールカラーでも通用するが、全般的に水になじむナチュラルカラーにメバルが好反応を示した。
ただし、屈折率が異なるので「クリア=透明」ではなく、光量や水の透明度、濁りの質により淡い色が入ったカラーや+ラメで調整するのが正解だった。


【例4】状況=満月/ヒットカラー=クリア系・ソリッド系のレッド・グリーン・ブラック
私は「行けるときが時合」を目標に釣行しているが、最も苦手なのは満月のド干潮。以前は釣果があっても偶然という感じだった。
それがある満月・大潮の日に釣行したときのこと。その日は満潮から1時間ほど経過したタイミングでポイントにエントリーしたのだが、まったく反応がないまま時間だけが経過。そのとき、たまたま目に止まったのがクリアレッドカラーのワームだった。いただきもので自分では購入しないカラーであり、メリットも感じていなかった。
ところが、なかば苦し紛れに使ってみると1投めで尺メバルをキャッチ。しかも連発で2匹めを追加した。カラー以外の差異は考えられなかったが、「時合に突入か?」とも考えてカラーチェンジを繰り返した。結果、他のカラーでは反応なし。再度クリアレッドにかえて2匹追加したところでタイムアップとなった。
改めて考えると大潮・満月が合言葉のバチ抜けシーバスでは定番カラーだし、ボトムを攻略するガシラゲームでも定番になっていることからもその威力が頷ける。なお、その後の追跡調査ではクリアのみならず、シルエットが明確なソリッド系・レッドやグリーン、ブラックが効果的な場面もあった。

大型メバル 潮位・雨・ワームカラー7
固定観念にとらわれないカラー選択で自身の引き出しを増やすように意識したい。

エステルリーダーの可能性

ショックリーダーといえばフロロが定番であり、その目的となるキャスト時やフッキング時の衝撃、根擦れや歯擦れによるラインブレイクを予防する観点から非常に有効である。そして、これに+αの要素を加味したのが、ここで紹介するエステルリーダーであると考えている。

エステルの特徴は直進性と低伸度。私自身、当初はサラシなどの強くて複雑な流れの中でタイトにリグを入れるために採用した。その目論見は大当たりだったが、さらに感度の向上とフロートリグやキャロなどが絡みにくいという2つのメリットをもたらしてくれた。

エステルといえば近年はアジングのメインラインとして脚光を浴びているが、低伸度によるピーキーさを危惧する方もおられるだろう。しかし、サビキや船・投げ釣り用の仕掛け糸としては歴史も長く、問題なく使用できる。

厳密にいうと、引っ張り強度や耐摩耗性などはフロロに劣るかもしれないが、根掛かりを切る以外では、実釣レベルで不具合を感じていない。伸びが少ないのでダート幅は控えめだが、ショア、オフショアを問わずにすべてのライトゲームに有効なリーダーだと感じている。

大型メバル 潮位・雨・ワームカラー8
大型メバル 潮位・雨・ワームカラー9
エステルリーダーの有効性については今後も自分なりに追求していきたい。

【安田栄治・プロフィール】

エギングをはじめ、メバルゲームやアジング、磯や河口でのヒラスズキ狙いなど、多彩なジャンルに精通するオールラウンダー。独自の視点でターゲットやフィールド、タックルと向き合い、日々アングラーとしての資質の向上に努めている。


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