【ロックショア】ベイトタックルのビッグゲーム | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

ロックショア・ベイトタックルのビッグゲーム

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目差すべきは試行錯誤の末の達成感

ロックショアビッグゲームを皮切りに、青物やヒラスズキ狙いなどにもベイトタックルを導入して何かしらの可能性を模索している。ロックショアビッグゲーム以外でも使用するようになったきっかけは「違うターゲットではどうなるのだろう?」という単純な興味やビッグゲームのオフシーズンにおけるトレーニングが目的であった。

というのも、LDリールは独自のキャスト法をはじめ、レベルワインダーがついていないのでリトリーブ時に指でラインをさばく作業がともなう。慣れればよほど不器用でない限りは何てことないのだが、キャスティングからリトリーブ、そしてファイトという一連の動作に慣れるまでにはそれなりに時間がかかる。しかし、このできなかったことができるようになるという達成感がまた楽しいのである。その要点を簡単にまとめると…。

LDリールでのキャスティングのコツ…とにかく投げてみること。最初はバックラッシュやリールの特性などを理解するのに時間がかかると思うが、理屈よりも投げ続けることによって脳と体に覚え込ませた方がよいと思う(私はこのやり方で徐々にコツをつかんだので、他によい方法を知らない)。

リトリーブ時のハンドレベルワインドのコツ…スプールになるべくラインが平坦におさまるように巻くことと、密巻きのようにスプール径の最小値でラインをさばくことを意識すれば、次のキャストでラインの放出がスムースになる。斜めに巻くと、たわみと回転バランスが崩れてバックラッシュが起こりやすくなるというのがそのメカニズムだ。

また、スプールに対してデコボコにラインを巻き取ったりすると、細い軸に巻かれた場所と太い軸に巻かれた場所で1回転あたりの放出量が異なって回転バランスに乱れが生じる。特にたわみやすい張りのあるリーダーや、重くて太いアシストラインは密に巻く方がトラブルを軽減できる。

ファイトのコツ…ビッグゲームの場合はロケーションやロッドの特性を生かす。いたって普通のことだが、特にスプール後方にクラッチレバーがついたレベルワインダーつきの小型リールであれば片手でスプールをフリーにできる。上物釣りのようにロッドがのされそうになった場合、リールのクラッチを切ってフリーになったスプールを親指で押さえながら溜めたい角度で立て直したり、クラッチを切り、フリーにしてランディングポジションに移動したり…。片手でクラッチを切れることの利点は大きく、ファイトもひと味違ってくる。

さらに、エラ洗いをするヒラスズキとパワーで引き込む青物でも対応が違ってくる。ヒラスズキの場合、グリップエンドをフリーにしてエラ洗いしそうになったときにティップを下げて対応する。ここまではスピニングとかわらないのだが、エラ洗いをしそうになったとき、クラッチを切りつつ適度なテンションで受け流すことによりフックオフを防ぐような小技をきかせることも可能である。

青物の場合も瀬際の攻防やランディング時にクラッチワークを多用している。バスタックルよりもロッドが長いぶんクラッチワークが生きてくる。撮影した自身の動画を見た際に「こんなことをやってたんだ…」と初めて気づいた。そのように慣れれば一連の動作としてこなせるわけだが、片手で操作できるということは、ファイト中に移動することを考えると大きな利点であることは間違いない。

ロングリーダーの利点

リーダーが長くなるほど水の抵抗が大きくなるため、ターゲットが横に走ったときはショートよりもロングリーダーの方が動きを制御することができる。ウォータープレッシャーの原理だが、立ち位置が制限されるショアの釣りではかなりのアドバンテージになる。

他にもロングリーダーの利点としては単純に根などに擦ってもリーダーの長さぶんだけ余裕があることがあげられるが、それだけではないと感じている。フロロカーボンやナイロンなどのモノフィラメントラインを使用すると、リーダーの長さぶんだけショックを吸収してのびるため、ターゲットを興奮状態からニュートラルな状態に持っていくことにひと役買っているように思う。

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