【漢磯紫流儀 vol.1】ロックショアアングラーに必要な眼とは?
魚を捜し出す眼
いざポイントに立ったとき、どのようなことに眼を向けるのか? 何も考えずに沖にキャストしても、活性の高い魚群が接岸していない限りは簡単にヒットに持ち込むことができない。
目の前の状況をしっかり見極め、理に適ったアプローチを実践してこそ理想のバイトを引き出せる。さらに、それによって魚もしっかりと食ってくるのでフッキングが決まりやすい。それを前提にポイントでは潮流が先に当たっている場所、流れのヨレ具合、サラシ、沈み根の位置などをじっくりと観察してほしい。
潮先にあたる場所にはプランクトンが供給されやすいので必然的にベイトフィッシュが多い。そして、ヨレ場はベイトの餌場にもなるので溜まりやすい。続いてサラシは酸素量、プランクトンともに豊富でベイトも多く、さらに複雑な流れによってベイトが泳ぎを乱すため、フィッシュイーターの捕食場としてうってつけである。沈み根ではヒラマサやカンパチなどが潮かみを向き、流れてくるベイトや遊泳力の弱いベイトを捕食しようと待ち構えている。
以上のことを念頭に置いて水中の様子をイメージすることを習慣化し、狙い目をしっかりと吟味することが大切だ。
[spacer]実釣時の眼
実釣で大切となるのはルアーをトレースする際に潮の変化を感知するように努めることだ。潮流の速さを自ら感じ取り、引き抵抗によって流れの強弱を把握する。その中で急に引き抵抗が重くなるところは要チェック。そこには潮の壁ができており、ベイトが溜まりやすくなっていたりする。
他にもジクを用いることでポイントの水深はもちろん、底潮の状態もよく分かる。上潮だけが滑っている場合は急にジグの沈みが速くなったりする。そのような沈みの変化を感じながら水中の様子を見極めるように心がければヒットゾーンを絞り込むこともできる。また、アプローチを続ける中で一見して潮流の変化が見られなくても、同じウェートのジグで底が取りづらくなれば底潮が効き出したと判断できる。
他にも波の立ち方はしっかりと観察したい。急に盛り上がって波が砕けるような場所はボトムの形状が落ち込んでおり、フィッシュイーターがその落ち込みからサラシ内のベイトを見て捕食のチャンスを伺っている可能性が高い。そのような場所は粘ってみる価値が十分にある。
以上のようにポイントを分析をする癖をつけ、魚の目線に置き換えて考えることができればターゲットとの距離はおのずと縮まるはずだ。
[spacer]スポンサーリンク
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。