充実度120㌫を実現するオトナの夜遊び【エギング編】
実釣で意識したいこと
アプローチの要点は以下の通りだ。
①光の当たる部分と影の境目、または暗部を狙う。
②表層から順に少しずつレンジを下げていく。
③従来のリフト&フォールやショートジャークに加え、タダ巻きなどさまざまなアプローチを試みる。
おおむね活性の高いイカほど明かりの当たる場所の表層に定位していることが多いため、以上のアプローチで効率よく反応が得られる。また、流れの変化では手もとに伝わる感触がそれまでより重くなったり、軽くなったりする。そして、同じ動作を繰り返すショートジャークやタダ巻きがそういった変化を最も感知しやすく、同一レンジを引けるタダ巻きが最も効率よく地形の変化やストラクチャーの有無をとらえてくれる。
変化のある場所では小突くように小刻みに探ることで、変化の形質や規模を把握。そうやって入手した情報を元に、潮流の変化ではドリフトさせたり、ストラクチャーをタイトに攻める。イカは活性に応じて流れの中からポケット、表層からボトム、ストラクチャー回りとさまざまな場所に定位する。
感覚的要素を利用した釣りの展開
前項のアプローチを重ねることで以下のようなメリットがあると考えている。
①効率よく狙える。活性の高い個体から釣るのでプレッシャーを与えにくく取りこぼしが少ない。
②明確な意思に基づいたアプローチなので画一的な釣りにならず、反応が得られなくても高い集中力が維持できる。
③キャストを重ねるごとに情報が収集できるため、より緻密なアプローチが可能となる。
④常にいろいろなことを感じながらアプローチするので、潮流や活性などの変化にリニアかつフレキシブルに対応できるようになる。
⑤すべての釣行が経験値として加算され、再現性をともなうスキルアップに繋がる。
⑥結果として釣果のみならず、エギングの楽しさが再確認できる。
最後に、ドリフトはおなじみのメソッドであるが、広範囲を探れるというメリットは副次的なものに過ぎず、流れの中で捕食態勢を取るアオリイカに対して自然かつ効率的にピンでアプローチする手法だ。つまり、感じる釣りができなければ実現できないということをつけ加えておこう。
[spacer](SWゲームフィッシングマガジン 2014年9月号より)
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