【港湾のアコウ攻略法 PART1】全層釣法で縦横に探ろう‼ | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【港湾のアコウ攻略法 PART1】全層釣法で縦横に探ろう‼

アコウゲーム レンジ攻略1

潮流の強弱やベイトパターンによってレンジの浮き沈みがあるアコウ。そのため、アプローチでは全層狙いを意識することが重要となり…

解説:辻本ナツ雄

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僕のホームグランドであるしまなみエリアでは、ひと昔前まではアコウは幻の魚といわれてルアーマンからすればとても敷居の高い存在でした。そんな瀬戸内のアコウを僕が狙うようになったきっかけは15年以上前のこと。山陰のデイゲームで狙えると聞いて釣行したところ、その幻の魚がいとも簡単に釣れたのです。

そして、船から釣るのとはまったく違うトルクフルなパワーに圧倒されました。根に潜られないように一瞬の判断で駆け引きを行なわなければならないスリル満点の釣趣に、すぐにトリコとなったのです。その翌年からホームグランドで本格的にアコウゲームに取り組みだしました。

瀬戸内エリアでも放流事業が行なわれており、アコウの資源量は沿岸でも年々増加しているようです。とはいえ基本的には根魚であるため、安定した釣果で末長くこのゲームが楽しめるようにと僕自身はキャッチ&リリースを心がけています。

全層釣法であらゆる角度からアプローチ

さて、アコウは底ベタで釣れるイメージの強い魚ですが、長年この釣りを続けてきた僕が感じていることは「浮き沈みの激しさ」です。しまなみエリアの場合、流れが速いときは沈み、遅いときは浮く傾向があります。また、産卵前後や真夏に湾奥へ回遊してくるタイミングでは、アコウが意識しているベイトの動向しだいで浮き沈みが見られます。

そのため狙い方もさまざまです。浮いている場合はクランクベイトやバイブレーション、スピナーベイト、ジグヘッドリグなどが有効です。レアケースですが、岸壁のヘチでボイルしている場合にノーシンカーなどでヒットさせた経験もあります。底ベタの場合はテキサスやキャロ、ジグヘッドリグやラバージグというように多岐に渡ります。とはいえ、基本的には根の荒いポイントを狙うことから出番が多いのはロスト率の低いテキサスリグです。

アプローチはひとことでいうと全層狙いです。というのも、普段通っているポイントであればそのときの状況によってアコウが浮いているかどうかがある程度わかりますが、初めての場所では判断ができません。そこで重めのテキサスでのズル引きやボトムパンプなど、底ベタの横方向の釣りから始めます。それによりどこにどんなシモリがあるかを把握します。浮いていようがいまいがアコウのヒットゾーンは必ずストラクチャーの付近なので、シモリの位置を特定する作業はとても大切です。

そして、シモリをいくつか見つけ出すことができたら、次はそこを狙い撃つ作業に移ります。たとえば十分な水深のある防波堤のヘチに捨て石が多い場所を発見すれば、そこをバーチカルな釣りで狙います。水深4㍍未満の浅い場所で敷き石のエンドにハンプを発見すれば、そのピンを軽めのルアーで狙います。それらの釣りでボトムでの反応が得られなければジグヘッドリグやスピナーベイト、バイブレーションによる横の釣りとして狙うレンジを上げていきます。これが僕流の全層釣法です。

アコウは実にさまざまなベイトを捕食しています。シーズンやエリアを問わず胃袋から発見できるのはカニやエビなどの甲殻類ですが、小魚も少なくありません。しまなみエリアでは春先から初夏まではメバルの稚魚を多く捕食する傾向があります。初夏から晩秋にかけての藻場ではキュウセンなどのベラ類、ポイントによっては小型のイカやタコという具合ですし、イワシやイカナゴが接岸するシーズンはそれらがメインとなります。したがってベイトの動向が掴めていないポイントにおいては全層を探る必要があるでしょう。

アコウゲーム レンジ攻略2

シャロ-では敷き石のエンドから探り始めます。

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アコウゲーム レンジ攻略3

深場では足もとをバ-チカルに探ることからスタート。

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アコウゲーム レンジ攻略4

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