【まづめどき限定】夏のロックショア・青物ゲーム編
ナブラ撃ちという大興奮の展開も楽しめるショア青物ゲーム。本命を手にするにはベイトの接岸状況、風、潮位、波の具合などによってポイントを見極めることが最重要となるから…
解説:中村 豪
ベストな釣り場を絞り込む
私のホームグランドである志摩半島から南伊勢町にかけての磯の青物ゲームは夏の終わりに開幕する。年回りによってベイトの接岸状況が異なり、コンディションがよい年だと連日ナブラが発生する。魚のサイズは年によってまちまちだ。おおむね1㌔前後のイナダ(ツバス)がメインの年が多いが、3㌔前後のワラサ(メジロ)クラスがメインになったり、7~9㌔のブリがマレに回遊してきたりするから気が抜けない。
このエリアは低くて足場のよい磯や駐車場からさほど遠くないポイントも多い。そのため、まづめ限定の短時間勝負が気軽に楽しめる。私の場合、自宅から30分圏内にポイントが何個所もあり、条件のよいときは毎朝出かけてしまって寝不足の日々が続く。
実際、ホームの志摩エリアは磯とサーフが交互に混在する。そしてベイトの接岸状況、風、潮位、波の具合などによってポイントの期待度がかわる。どの状況でどの磯が好条件になるのかを読むのは経験を積まないと難しいが、そこがおもしろいところでもある。
私の地元では釣り仲間数十人が伊勢志摩沿岸警備隊のパトロールと称して日々各ポイントへ向かう。読みがいい人には釣れるが、そうでない人はあぶれる。仕事があるので午前7時前後には解散するが、今はSNSやメールといった便利なものがあるから結果を即座に報告し合える。釣った人は気分よく仕事ができるが、あぶれた人は1日悔しい。そこで翌日に前日調子がよかったポイントに向かうのだが、状況がかわって釣れるポイントが入れかわることも多いからおもしろい。サーフを挟んで右と左、その選択を間違えても釣果に差が出る。
私の場合、ベイトの入り具合に加え、風向きやウネリの大きさを考慮して前日の夜にポイントを考えている。そして、近所の釣友と組んで釣行することが多いのだが、よくハズすので有名だ。ポイントでバッタリ鉢合わせた沿岸警備隊のメンバーから「豪さんがきたからここはダメかも」といわれる始末である。
夕まづめも期待できるが、早ければ午後2時ごろに時合がきたり、日没後に釣れたりとチャンスタイムを読むのが難しい。その点、朝まづめは同じような時間にチャンスが訪れることが多い。
ムダ打ちは厳禁
タックルは魚のサイズなどによって使い分けるため、常に2~3セットは車に積んでいる。ルアーについては、志摩エリアにおけるこの時期のベイトはほぼトウゴロウイワシなので小型をメインに使用。また、多くの磯は足場が低くて根ズレのリスクも少ないので細仕掛けを用いることが多い。特にベタナギの日は魚が寄ってくることを期待できないので遠投重視のタックルセレクトとなる。
イナダサイズがメインならPE0.8~1号、ワラサクラスが混じっているようなら1.2~1.5号としている。
ルアーは48~60㌘のジグをメインに使用。ナブラが発生しないようなら誘い出しも有効となるので小型ダイビングペンシルも用意。さらに近距離でナブラが発生する状況ならミノーや小型ペンシルも効果的だ。
以上、釣果を分ける要因はポイント選択、続いて状況に応じたルアー&タックルセレクトということになる。
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