ショア遠征釣行ガイド・トカラ列島編
夏場におすすめのゲーム
夏のメインターゲットは何といってもGT(ロウニンアジ)。産卵で接岸するトビウオとともに、夜間に大型が寄り始める。時期によってサイズにバラつきはあるものの、15~30㌔クラスがアベレージとなる。
もちろん、それ以上のサイズも十分に期待できる。「小型と遊べれば十分‼」というスタンスで、ライトラインを使用するアングラーに限って大型がヒットすることもしばしば。こうなるとラインを一方的に引き出されてブレイクしてタックルが使えなくなり、最終的にはランディングのサポート役に徹するハメになるので要注意。
ときとして手におえないほどの大物がヒットする可能性があり、ターゲットのサイズを選べないのがこの釣りの恐ろしさでもある。しっかりと魚に負荷を掛けられるロッド、最低でもPE8号を200㍍ほど巻いたリール、信頼できる強度のリングやフックをセットして臨んでほしい。
最終目標は最難関のロックショアゲーム
堤防からのGTゲームに慣れれば、次のステージとしてロックショアに目が向くかもしれないが、そんなに甘いものではない。知力、体力、運など、すべての条件が整ったときにだけ実を結ぶような難易度の非常に高いゲームである。そのぶん、最高のロケーションでとびっきりの魚を手にしたときの感動は計り知れないが、やはり安易な気持ちでチャレンジするのは厳禁だ。
ファイト中に足を滑らせて海に転落してしまえば、ゴウゴウと流れる潮流によってあっという間に大海原に飲み込まれてしまうだろう。単独釣行は避け、常に細心の注意を払って安全面を最優先に考えられる冷静な心構えが不可欠となる。というわけで、ロックショアでのGTゲームの詳細については、またの機会に紹介させていただきたい。
[spacer]《参考タックル》 【スピニング(堤防用)】ロッド=MCワークス・レイジングブルRB106XX/リール=ダイワ・ソルティガ6000/ライン=PE8号(200㍍)/リーダー=ナイロン300Lb/ルアー=UZU・梅雨ブギィD7、D10、D13-PRO/フック=カルティバ・ST-66(4/0、5/0) 【ベイト(ロックショア用)】ロッド=MCワークス・レイジングブルRB106XX/B、RB107XR2/B/リール=ダイワ・ソルティガLD50HS、LD30HS/ライン=PE8~10号/スペーサーリーダー=SSアシストライン20~40号/メインリーダー=フロロ30~60号程度/ルアー=UZU・梅雨ブギィD7、リッパなジョニー、明日かもジョー、ヤンバルアートクラフト・ハリアー/フック=カルティバ・ST-66(3/0、4/0)、ST-56(3/0) ※スペーサーリーダーとメインリーダーの長さは10㍍前後で状況に応じて調整
釣りの組み立て方
トビウオの接岸により、GTをはじめとする大型青物をショアから狙える最大のチャンスが訪れる。オフショアでGTを釣り上げたことがある方も、ファイトスタイルが大きく異なるショアの釣りに慣れるために、まずは堤防からスタートすることをおすすめしたい。
有望なポイントとしては中之島、平島、諏訪之瀬島などの堤防があげられる。年回りやシーズンによってベイトの接岸具合は異なるが、トビウオの姿が確認できれば期待大となる。
中でもおすすめは諏訪之瀬島。理由はトビウオの接岸が見込める港が2個所あることである。
ベイトとターゲットの動向を予測して…
基本的な釣りの流れとしては、キャスト後はフリーフォールで任意のレンジまで落としてからジャークを繰り返してアピール。フワッという些細な前アタリを察知したらフリーフォールにシフトし、集中して次のアタリを待つ。「コツコツ…、ゴンゴンゴン…」と、しだいに暴力的なアタリとなり、いつの間にか張りつめたラインテンションとともにドラグ音が鳴り響いて勢いよくラインが引き出されていく。
…といった具合だが、実際は狙い目となるタイミングが訪れるまでは談笑したり、待機して体力を温存していることが多い。その間、「チャパッ」とトビウオが逃げる音や潮流の動きなど、視覚がきかない中でも感覚を研ぎ澄ませて海の状況を把握することが大切となる。つまり、トビウオの回遊ルートやレンジ、それを追うGTの動きを見極め、トレースコース上にターゲットが入るであろうキャストポイントやタイミングを予測するわけだ。
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