ショア遠征釣行ガイド・トカラ列島編 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 2

ショア遠征釣行ガイド・トカラ列島編

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具体的なアクセス方法

鹿児島県枕崎や串木野漁港から瀬渡し船をチャーターするか、鹿児島港南埠頭から運航している週2便の定期船(フェリーとしま)を利用するのが主なアクセス手段となるが、最もポピュラーなのは後者だろう(2018年7月現在)。

鹿児島港を23時に出港し、約6時間後にトカラ列島の玄関口である口之島に到着。その後、各有人島に寄港しながら奄美大島名瀬港に到着する。帰り(上り便)も同様に各島に寄港しながら鹿児島へと戻るため、フェリーに乗り遅れないよう注意したい。船が接岸しようとしているのに「まだ荷物のパッキングが済んでない…」なんてことにならないように。

また、クーラーやタックルなどの大型の荷物に関しては、フェリー乗り場の受け付けで早めに手続きを済ませておく必要がある。十分に計画を練って時間に余裕を持った行動を心がけたい。

ちなみに、天候不良によっては抜港する(寄港しない)島もあるので要注意。事前に天候を確認し、荒れるようであれば抜港しそうな島は避けるのが無難だ。運賃などは釣行する島や船席の等級によって異なるので、運行ダイヤも含めて十島村のHP内にあるフェリー情報(http://www.tokara.jp/access/index.html)を参考にしてほしい。

オススメの釣行プランと現地での注意点

月曜日と金曜日に鹿児島港を出港し、それぞれ水曜日と日曜日に鹿児島に帰港する予定となる。そのため、この運行スケジュールを軸にして釣行プランを組まなければならない。

おすすめは週末の1航海弾丸ツアー。金曜日の23時出港でトカラへ渡り、土曜日は丸1日釣りをしてから日曜日の夕方に鹿児島港へ到着というスケジュールが人気のプランだ。九州在住なら、サンデーアングラーでも高速道路を利用して週末のトカラ遠征を敢行できるのは嬉しい限りだ。

時間に余裕がある場合は2航海、3航海などの長期プランにもぜひトライしてほしい。トカラ独特の風情や島民との関わりに長く身を置くと、人生観がかわってしまうほどの魅力に気づくだろう。世捨て人(?)にはおすすめなプランだ。

また、現地での宿泊施設や移動手段は事前に必ず手配しておきたい。釣り人からすれば夢のような島々だが、実際は最高僻地5級というハイレベルな僻地である。タクシーやバス、コンビニやレンタカーはおろか、島によっては商店すらないこともある。本土での常識を持ち込むと思わぬ落とし穴にハマッてしまうので注意が必要だ。

そんなアクシデントも遠征釣行にはつきものだが、島民の方々に迷惑をかけないように釣りを楽しむのが最低限のマナーである。そこで、初めて訪れる方は民宿を利用するのがおすすめだ。物資輸送の確認、移動手段の確保(民宿で利用できるレンタカーなど)、食料の有無、食事の手配など、分からないことは事前に相談できるので安心だろう。

私は基本的にキャンプ場を利用(民宿は数回しか利用したことがない)するのでえらそうなことはいえないが、「初めのうちは民宿を利用していたらどれだけラクだったか…」と痛感している。そんなわけで最初は民宿利用が絶対にオススメだ。

そうやって島での生活に慣れれば、仲間たちとキャンプ泊で過ごすのも楽しいものである。もちろん、長期間の滞在であれば食料やタックル、その他の消耗品は多めに持参すること。空腹時に食べものがないと非常にツラいのは当然だが、それを解決する方法がない非日常の空間であることを認識してほしい。

テレビの放浪旅番組などを見て「島民はきっと助けてくれる…」なんて思い、最初から甘い考えで現地を訪れる人がいるのも実情である。島民に大迷惑をかける人もたまにいるようだが、あれはあくまでもテレビの話であり、自分自身は一般人であるということを自覚するべきである。宿泊場所、食料、移動手段、ランディングギアなど、すべてを自己解決できる前準備は比較的ハードルが高い。もし不測の事態でやむおえず島民のお世話になることがあれば「一飯の恩」を忘れないでほしい。

嬉しいこと、悔しいこと、イヤなことなど、いろいろな思いを友人たちと共有しながら過ごした時間は一生の思い出となるはずだ。 また、キャンプ場の利用などの詳細は各島の自治会に問い合わせを。

ショアGT トカラ列島3

「フェリーとしま」を利用するパターンがポピュラー。混雑期の2等客席などは早めの予約が必要だ。

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