スジアラ狙いのロックショアゲーム
狙って釣るには確率の低いイメージがあるショアからのスジアラゲームだが、時期を選ぶとヒット率がグンとアップする。今回は好期に入ったタイミングで鹿児島県甑島の沖磯へ釣行したところ…!!
Text & Photo 東村純孝
ショア・スジアラゲームの好期は?
僕が本腰を入れてスジアラ (地元の鹿児島ではアカジョウと呼ぶ)を狙うようになった一番の理由は食味のよさ。普段はエギングや磯からの青物ゲームをメインに楽しんでいるが、真剣に取り組んできた甲斐もあって当初に比べるとキャッチ率がアップした。ただ、それと同時に自分で釣った魚やイカを口にする機会は減ってしまい、キャッチ&イート派の僕としてはそういった傾向に疑問を抱くようになった。できることなら自分で釣った魚はおいしくいただきたい。そこで文句なしに美味な魚を求めてスジアラに興味を持ったわけだ。
ただ、釣ってみてわかったのがスジアラはルアーゲームのターゲットとして非常に魅力があるということ。根魚に分類されているものの意外な場所にいることもあり、トップウォーターの釣りで狙うことも可能だ。アラと名のつく魚ではあるが、身近な根魚ではオオモンハタに似た習性を持っている。いずれにせよひと筋縄では攻略できないため、釣り上げたときの達成感は非常に大きい。
沖縄ではアカジン(赤い高級なもの)と呼ばれるほど市場価値の高い魚だ。「市場価値が高い=あまり獲れない=個体数が少ない」という図式となり、年間を通して狙うとなると確率の低い釣りを余儀なくされる。ただ、時期を選んで釣行すれば出会える確率はグンとアップすることに気づいた。
鹿児島でスジアラを狙える時期は大きくわけて2シーズン。まずは5~7月初旬ぐらいまでで、気象庁から梅雨入りの発表があるころにピークを迎え、梅雨明けとともにいったん終息する。この時期は産卵を意識した個体がシャローに差してくるタイミングなので1年のうちで最も数が釣れ、産卵前ということでウェートの乗る大型がヒットする。
そして、夏の高水温期を迎えるといったん釣果が落ち着くが、秋になると越冬の準備のためか、再びショアラインに戻ってきて餌を活発に捕食するので狙いやすい。
今回はそんな梅雨の盛期に入ったスジアラゲームの模様をレポートしたい。
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