【磯のヒラスズキゲーム入門】危険回避能力と水中の状況を察知する感覚を磨く | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

【磯のヒラスズキゲーム入門】危険回避能力と水中の状況を察知する感覚を磨く

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

磯ヒラスズキ 入門8

荒れた海というアングラーの感覚を鈍らせる状況下でいかに潮を読んでルアーを思い描くコースに通すか? もちろんその中で最優先すべきは安全性の確保であり、テクニックよりも判断力を求められるのが磯のヒラスズキゲームだ。そんな究極のゲームを楽しむ上で押さえておくべき事柄は…

解説:星野大輔

[spacer]

磯ヒラスタイル

磯のヒラスズキゲームではサラシを狙うのがセオリーだ。時期的なことを考えると秋~冬は西高東低の気圧配置で北西風が強まり、風波によってサラシが発生する。また、春~夏には日本列島下の太平洋上に低気圧や前線が発生し、波向きが南西や南で、ピッチが長いウネリによってサラシが発生する。つまり年間を通してヒラスズキを狙う条件が揃うわけだ。

これに加えて魚自体のヤル気(活性度合)のある時期を絞り込むと、産卵準備にあたる11月末~1月、産卵後の4~5月がベストとなる。そして、それぞれの時期でメーンに狙う釣り場の特徴は以下の通りだ。

●秋~冬…北西風による風波でサラシが発生しやすい北西面のエリアのシャローポイント(小場所が連続しているリアス式海岸)。

●春~夏…南西面のエリアでウネリによるサラシが発生しやすいドン深ポイント(大場所で沖に向かって分厚いサラシがのびている大きなワンド)。

タックルについて

スピニングタックルをメーンに使用(個人的には楽しみの幅を広げる目的でベイトタックルも使っている)。ロッドは、北西風パターンでは向かい風の中でも振り抜ける11~12㌳、ウネリパターンでは大波で磯際に近づけない場合が多いので12~13㌳を選択。いずれにしても自身の体格と体力にマッチしたものをチョイスする必要がある。

そして、長さの次に重要となるのが軽量性とパワーだ。足場が不安定な磯場においてロッドの軽量性は自身の機動力アップにつながり、安全性が高まると考えられる。また、ランディングに手間取ると不意の大波に気づかず、事故につながる可能性が考えられる。そこで重要となるのがロッドのパワーだ。魚を強引に誘導でき、ズリ上げによるランディングが可能なパワーロッドは安全面もサポートしてくれる。いくら事前にランディングポジションを決めていても、ロッドが釣り場やそのときの状況にマッチしていなければ危険度が高まるので注意したい。

リールはダイワなら3000番、シマノなら4000番クラスといったところ。最近は全般にかなり性能が向上しているので1万円以下の機種でも十分に対応できる。

磯ヒラスズキ 入門9

ファイト中に波飛沫が足もとを洗う。もちろん、これは安全性をしっかりと考えたうえでのポジショニングと対応であり、経験を積むことでそのあたりをある程度判断できるようになる。しかし油断や慢心は禁物だ。特に、魚に夢中になって視野が狭くなりがちなファイト時は注意が必要である。

[spacer]

安全を重視した装備で挑む

磯ヒラ狙いでタックル以上に注意を払いたいのは安全性を重視した装備である。この点について私は以下のことを意識している。

①転倒を防止する…重要アイテムのシューズは万能なフェルトスパイクタイプがおすすめ。特にベルクロタイプがいいと思う。ヒモタイプはほどけたときに踏んでつまづく危険性があるので結び目をカバーしておくようにしたい。それと、個人差はあるが靴底には多少なりともクッション性がある方が足にやさしい。朝まづめの時合を狙う際、寝起きで体がかたくて関節が温まっていない場合なども安心だ。

②落水しても浮いて泳げる…万が一の落水を考えると、やはりウエットスーツが安心だ。また、ライフジャケットの着用は当然だが、ウェーディングゲームなどで重宝する浮くためのライフジャケットではなく、浮力アップと転倒時にクッションの役割を果たすアイテムと考えたい。

③動きやすい…前述のウェットスーツはゴワゴワせず、動きやすいヒラスズキ専用のアイテムで万能なツーピースがおすすめ。

④肌を守る…磯では手も使って移動するケースもあるため、グローブの着用が必須だ。

  • ソールはフェルトスパイクが万能。

スポンサーリンク

[spacer]

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。