青物がたまらず口を使う効果絶大のポッパーアクションとは?【ショア大型青物への道 vol.22】 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

青物がたまらず口を使う効果絶大のポッパーアクションとは?【ショア大型青物への道 vol.22】

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ショア青物ポッパー

夏~秋のショア青物狙いではポッパーゲームの醍醐味を改めて味わうことができました。独自のアクションを演出できるこのルアーの威力は、進化を続けるトップウォーターゲームにおいても不変的なものであるから…

Text & Photo 越智信清

依然としてコロナウイルス感染症の心配があり、釣行の際も感染予防が欠かせません。そんな日常で、誰もこないマイナーな地磯でロッドを振るのは本当に清々しいものです。このようなときに私が投げたくなるのはポッパー。トップウォータープラグにはさまざまな種類がありますが、その中でもポッパーならではのおもしろさは永遠にかわらないと感じています。今回はそんなポッパーを使った夏~秋の釣りについてご報告させていただきます。

ポッパーの釣りにこだわって地磯へ

8月は例年通りに大好きな真夏のターゲット、カンパチを狙って何度か地磯に出向きました。カンパチの反応は毎回ありましたが、手にしたのはいずれも55㌢前後のネイリクラス。しかもネイリはトップへの反応がわるく、ジグでの釣果ばかり。そんなわけでカンパチクラスをトップで豪快に掛けたいという欲張りな気持ちが湧いてきました。

ショア青物ポッパー
ジグでのネイリ釣りも楽しいものですが、やはり良型をトップで豪快に食わせるのが私の理想とするところだから…。

魚と呼吸を合わせるように…

そんなある日、その気持ちをぶつけようとポッパー3個のみを持って小雨が降る地磯へ。夜明けの時間帯には雨も本降りとなりましたが、持参したポッパーをローテーションしてキャストを続けます。すると、待望の水飛沫が上がりましたが、ポッパーをくわえた魚は大きなエソでした。

エソの愛らしい顔に癒され、その後も気分よくキャストを続けます。その中で潮の具合と自身の気分に合うポッパーが見つかりました。その15㌢のポッパーを潮かみに遠投し、3連続のポッピングでアピール。そして、ひと呼吸止めるリズムが妙にしっくりきました。

遠投が決まって「やっぱり今日はこのポッパーにこのリズムだな…」と満足していると、ルアーの後方に動きの速い茶色の魚がついていることに気づきました。その魚はルアーの後方については姿を消すという動きを繰り返します。結局バイトしないまま引き返しましたが、狙いのカンパチサイズのようです。

その後はしばらく反応がありませんでしたが、本降りの中で集中力を切らさずに気分よく投げ続けること2時間、ポッパーにカンパチが突然襲いかかってヒット。スピーディーな方向転換としつこく底に突っ込む引きを楽しみ、無事に抜き上げたのは68㌢のカンパチ。ピンク色を帯びた魚体が鮮やかな1匹でした。

勇ましくポッパーに食いついてきたカンパチに大満足してこの日は竿を置きました。

ショア青物ポッパー
お気に入りのポッパーで狙い通りに本命のカンパチをキャッチ。心から大満足の釣行でした。

青物に効果絶大のポッパーアクションとは?

帰路の車内ではこの日の釣りを気分よく振り返り、改めてポッパーの強みについて考えました。

トップウォータープラグの魅力はいろいろとありますが、その中で私が感じているポッパーアクションの強みはズバリ「泡をまとって真横を向いた瞬間」です。後方重心のポッパーを潮かみに投げて短く、強くロッドをあおると、カップが受けた水圧によってお尻が前に出ます。そして、かみ手の潮になじんだポッパーは行き場をなくし、泡をまとって真横を向きます。私自身、30年近くポッパーで青物を狙っていますが、この瞬間に食いつくことを我慢できる魚は少ないように感じています。

このアクションの威力(有効性)は急激に進歩したトップウォータープラグの釣りの中でもまったく色褪せないと考えています。

ショア青物ポッパー
気持ちよくルアーを泳がして、魚がそれに応えてくれる…。この点にルアーゲームの醍醐味を感じています。

後方重心のポッパーはどちらかといえば扱いが難しいですが、テールフックがリーダーを拾うかどうかという、ギリギリのこの動きは本当に効果的で、私はそのアクションを演出することに醍醐味を感じています。長くポッパーを愛用している私ですが、この動きを左右に3連続で演出できたときは思わず自分に酔いしれてしまいます(笑)。いずれにしても今回もそのアクションがハマッて大満足の結果となりました。

波風が強い日に活躍するルアーは?

夏のカンパチ狙いが終わると、ヒラマサの動向が気になるのが例年のパターンです。今年も9月に入ると北寄りの強い風が吹く日が増え、運よく休日とシケが重なった日に釣行することができました。

しかし、この日は波風が強過ぎてトップウォータープラグの操作が困難な状況でした。このようなときは波から十分に距離を取ったうえで高い足場を選択します。そうすると、ほとんどのトップウォータープラグは操作不能となりますが、受け口のカップを持つポッパーは見事な動きで青物を誘ってくれます。

そのような形状のポッパーは個人的に「シケ&高い足場」でこそ艶めかしい動きが演出できると考えています。今回の釣行でもそんな最高のアクションに高活性な85㌢前後のハマチが次々と食いつき、大変楽しい釣りができました。

ショア青物ポッパー
シケの状況でも効果的にアピールできるのもポッパーの強みです。

以上、夏~秋の青物狙いではポッパーの楽しさと威力を十分に味わうことができました。そして、今後はいよいよショア青物のハイシーズン。本命のヒラマサを追いかけて気持ちよく地磯で竿を振ろうと思います。

使用タックル

セッティング①

【ロッド】ゼナック・ミュートスアキュラ100H(RGモデル)
【リール】ダイワ・ソルティガZ4500
【ライン】PE5号
【スペーサー+リーダー】PE10号(3㍍)+ナイロン70Lb(5㍍)+フロロ120Lb(2㍍)
【ルアー】シェルシェイピングルアーズ・Rocky15

セッティング②

【ロッド】ゼナック・ミュートスアキュラ100HHH
【リール】ダイワ・ソルティガ18000P
【ライン】PE6号
【スペーサー+リーダー】PE12号(3㍍)+DMVナイロン100Lb(5m)+フロロ150Lb(2㍍)
【ルアー】シェルシェイピングルアーズ・若夏Oval200


【越智信清・プロフィール】

地元の愛媛で10歳のころよりSWルアーゲームに親しみ、学生時代を大阪で過ごしたことから激戦区の紀伊半島で釣りの腕を磨く。帰郷後は「その磯のヌシを釣る」ということをテーマに、1年を通して大型ヒラマサを追い求めている。独自の硬派なスタンスでターゲットに挑み、各種トップウォータープラグを用いた釣りを得意としている。


【ショア青物ゲーム・安全とマナーについて】
※上記のリンク先にある「ショア青物ゲーム・安全とマナーについて」を必ず読んでいただき、ルールやマナーを守り、安全対策をしっかりと講じたうえで事故やトラブルのない釣りをお楽しみ下さい。


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