ヒラスズキを狙って長崎県の離島へ… 僕らの遠征釣行の楽しみ方|【漢磯紫流儀 vol.6】
飲みの席での釣友との会話からトントン拍子で決まった長崎への遠征。現地では春のヒラスズキ祭りを堪能し、それ以外にも釣り旅ならではの醍醐味をしっかりと満喫して心身ともにリフレッシュ。これだから遠征釣行はやめられない!!
Text & Photo 赤木光広
居酒屋定例会で遠征が決定
底冷えのする2月中旬、行きつけの居酒屋にて当サイトでもおなじみの土師君と2人でテーブルを挟み、日本酒の燗酒を酌み交わす。
「そろそろヒラスズキを狙って長崎に遠征したいですわ」
大好きな燗酒を片手に炙ったエイのヒレをかじりながら、やや焦点の合わないボンヤリとした表情で土師君が呟く。
「ええなぁ長崎、ほなまた一緒に旅に出よか!! 今回も本末転倒になるかもしれんけど」と私。
恥ずかしながら我々の遠征釣行の楽しみ方は釣果第一主義ではない。その土地の景色や人、食材、お酒、それらを自己流で存分に楽しむこと、さらには自身を再生して今後の日常の糧とすることが最大の目的である。
すでに遠征モードに入った2人の日本酒の進み具合は絶好調。ひと肌に温められ、ぐい呑みグラスになみなみと注がれた日本酒はヒラスズキのエラ洗いの妄想とともに一気にノドの奥へと消えていく。そんなあんばいで、大好きなヒラスズキをメインにした長崎県の離島への遠征釣行はトントン拍子で決定する運びとなった。
春のぶらり旅
3月中旬、行きの車中では2人のテンションが終始マックスの状態。現地の事前情報を入手する気などまったくなく、毎度のことながら行き当たりばったりのぶらり旅。そして現地に到着するなり、まっ先に向かったのは地元の鮮魚店。夕食の食材チェックが目的だが、いきなり釣りにきたのか飲みにきたのか分からなくなる2人であった。
とはいえ、釣りのメインは何といっても磯のヒラスズキ。適度な波が発生しないと成り立たない釣りだが、そこは海に囲まれた離島である。多少の風が吹けば、シャローエリアなどは潮流もあいまってどこかで釣りが成立することが多い。
さっそく手配していたレンタカー(軽の箱バン)にタックルを積み込み、翌朝からの風向きを考えてショアラインを見ながらサラシ探索へと向かった。離島ならではの雄大な景色に魅了されながらお互いのボルテージは最高潮。いよいよ2人のセッションがスタートした。
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