【釣りの本質を追求するために…】私を創った釣りの格言《PART1》
エキスパートが心に刻む釣りの真髄に迫る言葉の数々。そこからは学ぶべきことがたくさんある。「上には上が山ほどいる。地道な研鑽こそが好釣果への近道となるから…」
文:西村好仁
釣りにのめり込んだきっかけ
私がシーバスゲームを始めたのは30年以上前のこと。当初、一緒に始めた友人がいた。私が23歳のころに実家のある四万十町(旧窪川町)に店(西村モータース)を出してからのつき合いである。その友人は幼いころから自然の中で遊ぶのが苦手で、私のように川や海で魚などを捕まえて遊ぶことをしなかったらしい。
シーバスの存在を知るまでは、2人でチヌやウナギを狙って釣行していた。その後、東京に住む私の兄からシーバスゲームを教わり、タックルを揃えて近所の小規模な河川へ釣行した。どんなポイントを狙えばいいのかまったく分からず、友人とともにルアー雑誌などを読んでシーバスが釣れる条件を勉強し、毎夜のように目ぼしい場所へ通い込んだ。そして1週間ほどで私が先に44.5㌢のシーバスをキャッチすることができた。翌月には友人も45㌢をゲットし、それから2人とものめり込んでいった。
私の釣り人生の中で、最も影響を受けたのがこの友人である。釣りにのめり込む以前はオートバイのレース(モトクロス)を一緒にやっていたのだが、どれほど練習を重ねても彼に勝つことができなかった。そして釣りにおいても月日が経つにつれ私よりもうまくなっていった。
釣りが上手な人にはいろいろなタイプがあり、魚運のある人と努力してうまくなる人がいると聞く。だとすれば彼は間違いなく後者である。彼は投げ倒しての釣りになることが多い河川でのナイトゲームから、しだいに磯のヒラスズキゲームへと興味が移り、状況のいいときを選んで仕事の前によく釣行していた。あとで聞くと本格的にヒラスズキゲームを始めてから1年間はまったくのノーフィッシュに終わったが、2年めからはいろいろなことが分かってきていい釣果に繋がるようになったそうだ。私もそんな彼にいろいろと教えてもらいながら一緒に釣行するようになった。
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