【ショアジギング】メタルジグのアクションを完全マスター‼《後編》
前編に続き、後編ではメタルジグの基本的なアクションについて考察。メタルジグに動きが伝わるメカニズムをしっかりと押さえてロッドワークに磨きをかけるとともに、アクションのイメージを明確に持ってターゲットに挑もう!!
解説:本林将彦
基本的なアクションの演出方法
メタルジグのアクション自体はタイプによって違うが、アングラー側の動作はおおむね同じ。基本的にはロッドをシャクり上げるタイミングに合わせて、リールのハンドルを12時の位置から1回転だけ巻く。ワンピッチジャークと呼ばれるこの動作をテンポよく繰り返してシャクり続ける。
このときに気をつけたいのは、メタルジグのアクションはジャーク中に完了しているのではないということ。ロッドが止まってラインテンションから解放された時点から、それぞれのメタルジグの特徴的なアクションが開始されるのである。シャクリはアクションのきっかけとなるパワーをジグに与える動作に過ぎない。その後の慣性による自由奔放な動きこそがメタルジグのアクションであると解釈してほしい。
もう1つ理解しておいてほしいのは、ロッドを振り上げるのと同時にメタルジグが動いているわけではないということ。シャクリ時に腕を振り上げてグッと重さを感じるタイミングでは、まだ負荷がかかってロッドが曲がっただけだ。そこからのロッドの反発力に腕の力が加わることでラインを介してメタルジグが一気に引かれることになる。つまりメタルジグにパワーが伝達されるまでに、ロッドがいったん曲がってからもとに戻るだけのタイムラグが生じるわけだ。この現象は比較的長いロッドが多用されるショアジギングでは顕著に見られ、パワーや調子によってタイムラグの長短がかわる(ショアジギング用ロッドの設計において最も難しい点である)。
腕力のある男性がバンバンとジャークを繰り返しても1匹もヒットしないときに、非力な女性が1回ごとに手を止めるような、少々心もとないジャークをして何匹も釣るという場面をよく目にする。それぞれの釣り方を分析すると、男性の方は力任せに早いペースで引くだけになっていて、常時ラインテンションがかかっているためジグはほとんどアクションを起こしていない。魚が追ってきたとしてもバイトチャンスがないのでヒットしないわけだ。一方、女性の方は手を止めたタイミングで意図せずステイ&フォールを入れていることになり、それがバイトチャンスとなって魚をヒットさせられるのだといえる。
以上のことからメタルジグのアクションの演出方法の基本として…、
●ロッドの反発力を生かした操作でメタルジグをアクションさせる。
●ジャークと、その後の慣性運動を合わせてワンアクション。
●いずれかのタイミングでバイトチャンスを作る。
の3つが要点となる。なかなか釣れないという方はこの基本から外れていないか自己診断してみよう。
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