スローを極めて攻め手を拡大【完全無欠の食わせ術】《PART5》VSチヌ | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア

スローを極めて攻め手を拡大【完全無欠の食わせ術】《PART5》VSチヌ

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チヌ トップゲーム1

警戒心の強い大型の攻略にはスローなアプローチが不可欠。3段階の速度変化を意識したドッグウォークで水面でのチヌとの駆け引きを制する‼

解説:中瀬直行

スローなアクションの有効性

チヌゲームにはさまざまなアプローチ法があり、その中には地域差によるパターンも存在する。今回はトップゲームを取り上げたいが、私のホームである南紀エリアはチヌがあまり水面を意識しておらず反応も乏しい。そして、その理由は食性にあると考えている。

以前、私は紀北エリアに住んでいた。当時もチヌのトップゲームを楽しんでいたが、チヌがイワシやイナッコなどのベイトに激しくバイトしたり、チェイスするシーンをよく目にした。チヌの個体数が多かったので比較的イージーに釣ることができた。

一方、南紀エリアではチヌがベイトを追うようなシーンを目撃したことがない。ボトムで餌をつついたり、テトラ帯で何かを捜しているなど、水面よりもボトムを意識していることがほとんどだ。そういったわけで基本的にはエビ、カニ、ハゼ、貝などをメインに捕食していると考えているが、状況により遊泳力のある小魚を追うこともあるだろう。

いずれにしても南紀エリアはチヌの個体数が少なく、警戒心の強い大型が大半を占める。そして、前述の理由から水面に誘い出すチャンスが少ないため、少しでも水面に興味を示したらバイトに持ち込むためにさまざまな工夫が必要となる。

この場合、派手なアクションはチヌを警戒させたり、ルアーを見切られる可能性があるのでスローなアクションが有効だ。魚の活性度合を見極めながら、スロー領域でも速度変化を織り交ぜ、興味を引き続けてバイトに持ち込む。もちろん、これは南紀エリアに特化したアプローチというわけではなく、他のエリアにおいても低活性な個体を攻略するうえでは必要不可欠と考えている。

チヌ トップゲーム2

魚影の薄いところではまず相手にルアーを見つけさせて追わせるプロセスが欠かせない。そこからスローに移行して間合いを詰めさせる。

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