【ショア青物ゲーム】サーフで釣果を上げる秘訣
シャローが中心となるため、青物の回遊があれば反応が出やすいのがサーフの特徴だ。流れの変化や濁りの発生具合など、ポイントをじっくり観察することで…!!
解説:程野 昇
春のリアルスタイル
ホームの四国南東部において、春のサーフで狙える青物はブリである。この時期は秋に比べてアベレージサイズが大きいのが特徴だ。また、低水温期に当たるシーズン前半は冷水域から脂の乗った個体の回遊もあるので食味が抜群な点もうれしい。
そのように魅力いっぱいのサーフゲームだが、改めてフィールドの特徴をあげると次のようになる。
●全体に浅いので青物の回遊があれば反応がでやすい(ただしその反面、波や濁りの影響を受けやすい)。
●根ズレのリスクが少ないので比較的ライトなタックルで挑める。
●ポイントが広いので釣り座を確保しやすい。
●エントリーや移動がラク。
以上のようにチャレンジしやすい要素が揃っており、ポイントを選定するうえでも実績のある場所に注目すればOKだ。毎年、青物がコンスタントに回遊するサーフはほぼ決まっているからである。その理由はいろいろと考えられるがベイトの接岸とリンクしているケースが多いため、釣果が上がっていなくてもベイトが接岸していれば青物の回遊が期待できる。この点については周辺の漁協がインターネットで発信している情報なども参考にしたい。
ベイトの種類はエリアや年回りによって異なることもあるが、春のサーフで主なベイトとなるのはカタクチイワシ、ウルメイワシ、コノシロである。そして、青物を攻略するうえでは、まずはこれらのベイトの特徴を押さえておきたい。
●カタクチイワシ…サイズは小さいものの群れの規模が大きく、潮に乗って広範囲を回遊する。波による濁りを嫌うが岸近くまで寄りやすく、フィッシュイーターに追われると大量に浜に打ち上げられるのでわかりやすい。そして、カタクチがベイトのときは素早い横の動きに青物が反応しやすい。波打ち際でヒットすることも多いため、最後まで気を抜かないようにしたい。
●ウルメイワシ…カタクチよりもサイズは大きいが、群れの規模は比較的小さい。潮に乗って広範囲を回遊するが、また、波打ち際まで回遊してくることは少ないので飛距離の出るルアーで狙いたい。射程距離に入れば最もヒットさせやすいベイトパターンであり、大型ルアーへの反応もよい。
●コノシロ…最もサイズが大きいベイトで塩分濃度が低いところで群れる傾向がある。また、いったん接岸すれば小移動程度でしばらく定着することが多く、先のイワシ類よりも濁りを嫌わない。
アプローチパターン
シーズン初期はルアーに好反応を示すが、しだいに反応がわるくなる。このようなときはダイビングペンシルの波動により青物を一時的に興奮させるのが得策だ。他にもイカ類を好んで捕食していることがあり、この場合はゴールド系ジグによるロングジャークにヒットが集中することがあるので覚えておきたい。
ポイントは回遊ルートになる潮目や離岸流、ベイトが溜まる流れ込みや根回りの他、払い出しやカケアガリなどとなる。潮流に関しては、太平洋側のフィールドは黒潮に左右されるので予測が難しいが、河川や湾に隣接した場所は沖に向かう流れが部分的に発生することが多いので必ずチェックしたい。逆に遠浅のサーフなどでは満ち潮でベイトが接岸するケースもあり、各ポイントの特徴をしっかりと把握することが大切だ。
そして、サーフの青物ゲームにおいて最も注意したいのが波による濁りだ。適度な波気は青物の警戒心を緩めるので好条件となるが、サーフは波で濁りが発生しやすく、それが過度な場合はベイトや青物が接岸する際の妨げになることが多い。このあたりは同じサーフでも水深や地形、地質によって濁り具合が異なるのでしっかりと観察しておきたい。
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