【磯のヒラスズキゲーム】春シーズンの楽しみ方は?
サラシが薄い状況での立ち回り方
迎えた釣行当日は前日までの風向きを正面から受けていた西側エリアへ瀬上がりすることに。現地はほぼ無風で、想定していた波高2㍍の沖磯とはほど遠い穏やかな海面。すでに低気圧の影響はほぼおさまっている状況にあった。この時点で波高の読みは大方外れていたが、磯際だけは薄いながらもサラシが払い出しており、朝一の狙い方しだいではチャンスがあると思えた。
蓋井島の外洋エリアは全域で険しい磯場が続き、当日瀬上がりした西側一帯は特に際立つ荒磯が続く。背後の島の斜面からも見て取れるように岩盤がそびえ立ち、今にも崩れ落ちそうな大岩が威圧感を放っている。これらの一部は長い年月を経て崩れ落ち、磯の荒々しい地形へ姿をかえている。さらに潮流の勢いもときを重ねて大岩は海中で浸食され、大きくエグれてオーバーハングしている個所が随所に見られる。これらはヒラスズキが潜むストラクチャーであり、この地を攻略するカギである。
[spacer]磯のヒラスズキゲームでは今回のように、予想に反してサラシが薄いことはよくある。この状況では安易にキャストし、同じ瀬際に何度もルアーを通すことはNGだ。サラシが薄ければすぐに見切られてしまう。磯際の複雑な地形に潜むであろうヒラスズキに対しては一投入魂のスタンスで挑む。
アプローチに際しては、まずは波の状態をしばらく観察。すると、その周期に必ず大きな波が混じるときがある。その波が磯際で砕け、引き波で払い出たときが最も厚くサラシが海中に漂う瞬間となる。このタイミングこそヒラスズキが隙を見せる一瞬で、バイトに持ち込むチャンスである。
アプローチではこの間合いを図り、ルアーをサラシへと誘導する。さらに際狙いの接近戦ではリトリーブ可能な距離が必然的に短くなり、その範囲で確実にアピールするには、引き波の潮流の中でリトリーブを止めてルアーを泳がすというパターンが有効だ。
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