尺メバルを手中におさめるノウハウとは？

適切なタックルセッティング

私のホームである日本海（京都）で冬を代表するターゲットといえば、まっ先に思い浮かぶのがメバルだ。特に気温が著しく低下する時期はメバルの産卵期にあたり、いわゆる乗っ込みによって普段はなかなかお目にかかれない大型が大挙してシャローに集まる。群れの回遊に当たれば尺クラスの連発も夢ではない。

しかし、同エリアは海水浴場が多いことからもわかるように、基本的には漁港回りかシャローの砂浜がメインポイントとなる。その中で大型メバルが回遊してくる可能性が高い場所となると、どうしてもシモリ絡みの根が荒いシャローということになる。そして、このような場所ではヒット後に根に潜られてバラすリスクが高まる。特に尺近い大型は驚くほどパワフルなので少しでも対応が遅れると一瞬で根に潜られてしまう。

では、強いタックルで挑めばいいのかというとそういうわけでもない。強過ぎるタックルではメバル用のミノーやジグヘッドの動きが直線的になってしまい、バイト数が激減する可能性もあるので本末転倒だ。そこで、尺メバルを仕留めるためには大型特有の吸い込むようなアタリを感知し、ヒットした瞬間から主導権を握れる、バランスのよいタックルセッティングが必須となる。

ロッドはヒットしたメバルを強引に寄せることができるバットパワーを有するものが必要となる。加えてルアーアクションを妨げずにワームの振動を感じ取れる繊細なティップを有するタイプが望ましい。具体的には少し長めでバットパワーのあるファストテーパーのロッドである。ラインはＰＥ0.3号、リーダーは根ズレを考慮してフロロ1.7号を1.5㍍セット。リールはＤ社の２０００番にカスタムハンドルをセットしている。

ちなみに、根に潜られたらアウトとの考えからドラグはガチガチに締めている。ラインシステムをしっかりと組んでおくことは大前提だが、ラインに傷が入っていないかどうかをこまめにチェックしてチャンスに備えるようにしたい。

強引に寄せられるパワーはもちろん、吸い込むようなバイトに対して素直に追従するしなやかなロッドが理想だ。