【マニアな仲間たち vol.1】伊豆・新島沖のキンメジギング
我慢の釣りを経て最後にチャンスが!!
12月中旬過ぎに少し不安定な釣果が続く新島沖に出た。毎年のことだが西からの季節風が吹き始めると全体の釣果が落ちてくる。お世話になっている惠丸・良川船長の話では、漁師もここ1カ月は水揚げが思わしくなく、苦戦しているとのことであった。
[spacer]黒潮は大蛇行したままで水温が19度台の中、日の出前の薄暗い海にジグを沈める。着底したら20㍍ほど底を切って落とし直す。このように最初の着底後に高く底切りをするのには理由がある。二枚潮などでラインが余計に出ていたりすることがあり、しっかりと底切りをしなければジグを上げたつもりでも底を引きずっていることが多い。そのため、根掛かりを防ぐ目的で行なっている。
カケサガリを攻めているのだが水深の変化がない。たまらず「潮は動いてますか?」と良川船長に尋ねると「ピッタリと止まってる」とのこと。速過ぎてもダメ、緩過ぎてもダメ…。ここは我慢と諦める。ジグのロストに注意を払っていたのだが、根回りに残っていた仕掛けに引っ掛かり、朝から冬の新島の洗礼を受けた。
最近は根掛かりを少なくするためにカケサガリのポイントを攻めさせてもらうように船長にお願いしている。ここは急激に駆け上がる場所が多く、潮が当たっている状況ではジグが壁上のカケアガリに押しつけられるように根掛かりをするからだ。これで以前よりは根掛かりは少なくなったにせよ、避けられないことも多々ある。
この日、キンメダイが釣れたのは納竿間際だった。ジグを回収しているときに食ってきた。30~40㍍ほど巻き上げたところであった。この日は全体的に高いタナにキンメダイがいたようだった。急いで泣きの1投。新島沖のルールにより午後1時にはこの場所を離れなければならない。ルールを破ると2カ月間の操業停止。勘違いでルールを守れなかったある漁師さんは自らが申告し、休業したという話も聞く。キンメダイとこの漁場を守ろうとする気持ちが伝わってくる。
今回は冬らしい新島沖のキンメジギングを体験することになってしまった。これまでが好調だっただけに少し残念な1日となった。
スポンサーリンク
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。