【マニアな仲間たち vol.1】伊豆・新島沖のキンメジギング
〜オフショアジギングのさらなる深みへ…〜
2017年シーズンのキンメジギングではハリを合わせていくおもしろさを改めて実感し、それがきっちりと結果に現れた。そんな中、12月中旬過ぎにやや不安な釣況が続く新島沖にアタックしたところ…
Text & Photo:西本康生
キンメジギング事情
キンメダイは茨城県以南の太平洋側、水深200~800㍍の大陸棚縁辺や海山部に広く生息している。房総半島沖から伊豆諸島周辺、室戸岬沖、琉球列島周辺が漁業としての主な漁場となっている。遊漁ではこの漁場周辺が釣り人のポイントとなる。キンメダイは漁業的な価値が高いことから、遊漁ではさまざまな制約がかかることも多い。
私が足繁く通っている伊豆半島南東の「新島沖」と呼ばれるポイントは土曜日休業、遊漁時間の規制(午後1時にはポイントを離れる)、釣り場の規制(遊漁できる場所が決まっている)、大きさの規制(28㌢以下は再放流)、餌釣りの規制(ハリ数20本まで、サンマ餌禁止、投入回数8回)など、細かいルール作りが進んでいる。キンメダイの資源量は大幅に減少しており、漁獲量はピーク時の10分の1にも満たない状況では当然のことだろう。
私が新島沖に通う理由としては、キンメダイの味のよさも含まれる。食べてる餌がよいのか、非常に美味である。また、トロキンメと呼ばれる脂の乗った大型が釣れることも魅力の1つだ。私が住む静岡県から日帰り可能で1人10匹以上、船中100匹を越えるような釣果が上がるポイントもあるが、いつしか新島沖のキンメダイの味に惹かれ、足が向かなくなった。
毎年、アブラボウズのシーズン(1~3月初旬)が終わると、新島沖のシーズン・インとなる。キンメダイのポイントは全国的にも黒潮の影響を大きく受けることが多く、黒潮が接近して潮流が速く、1000㌘のジグが吹き上がる状況もある。さすがにこれではジギングが成立せず、黒潮がポイントから離れていることが好調の目安となる。
今年(2017年)の傾向は大きなニュースにもなったので多くの人が知ることになったが、伊豆諸島沖で黒潮の大蛇行が起こった。例年、7月ごろから10月一杯は潮が速くてジギングが成立しない。そのような難しい状況が多いことから足が遠のくのだが、今年はこの時期に多少の波はあったがよい結果に恵まれた。
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