【青物ジギング】フォールで食わせるロングジグの真髄 | SWマガジンweb | 海のルアーマンのための総合情報メディア - Part 3

【青物ジギング】フォールで食わせるロングジグの真髄

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ロングジグの有効性

瀬戸内や和歌山などの近海エリヤでロングジグのパターンが定着し始めたのは12~13年前のこと。それまでは秋以降の青物狙いは飲ませ釣りしか釣れないという認識だった。それがロングジグの登場によってタチパターンが確立され、冬のジギングがもっとおもしろくなった。

ただ、単にベイトライクな形状が有効なだけでなく、ロングジグならではのアクションが効果的なケースも多い。以前、九州でのヒラマサ狙いでロングジグのパターンが注目され始めたころ、地元の方の話によるとベイトであるサンマをイミテートするのが有効とのことだった。しかし、イケスにサンマが入っているのは見たことがなく、ほとんどがイカだった。おそらく、ジグがヨコを向かずにスライドしながらフォールするアクションがイカの動きにそっくりだったからだろう。ロングジグは完全なヨコ向きにはなりにくいため、ジャーク後の姿勢の違いによるフォールアクションのバリエーションがかなり多い。ベイトのシルエットに似せることだけでなく、アクションのバリエーションに変化をつけられるメソッドとしてもロングジグの可能性に注目している。

オフショアジギング ロングジグ10

状況に応じたアレンジ

1月に入って水温が15度を下回ると、潮が緩みかけたときや、ほぼ潮止まりのタイミングでのヒットが多くなる。水温の低下とともに動きが鈍くなり、潮流が速いときはルアーやベイトを追いきれないのだろう。潮が緩いとジグをフォールさせる釣りも実践しやすいため、センターバランスで非対称のジグを多用する。このタイプは横を向いてヒラヒラと沈下し、フォール時間を長く稼ぐことができる。

低水温期は魚の活性も高くないことが多く、ジグのフロント側まで回り込んで捕食することが少ない。リヤから吸い込むように食ってくるケースが多くなる。また、潮が緩いなら根の荒いポイントでも根掛かりの心配は少ないので必ずリヤフックをセットしておきたい。

水温が15度以上あるようなら3㌩程度の潮が速い状況でもバイトはあるだろうが、底取りが難しくなる。このようなときはヘビーウェートのジグに交換するのも手だが、沈下が速い棒状のジグにしたり、リヤフックをはずして沈下速度を上げるなどの工夫で根掛かりを回避するようにしたい。

日によってはサゴシが多くてランブレイクが多発する。その対策としてリーダーの先にさらにフロロ60Lbを60㌢ほどセットする。これだけでラインブレイクはかなり防げる。あとは速めのジャークでジグを横に飛ばさないようにするといいだろう。

オフショアジギング ロングジグ11

潮の濁り具合によってラインの号数をかえるなど、状況に応じてタックル全体のバランスを調整することも重要だ。たとえば、やわらかめのロッドと200㌘程度の重いジグを組み合わせれば、ジグがあまり動かずに自然とスローなアクションを演出しやすくなる。
また、冬場は水温によって最適なパターンが大きく異なる。イメージとしては17~18度が適水温で、15度がひとつの境目になると考えている。15度以上であれば、ワンピッチ主体の上げの釣りでも十分に口を使ってくるが、それを下回るとフォールをメインとしたスローなアプローチが有効となる。ジグセッティングよりも、アクションの違いで釣果が大きく左右される時期だけに、水温の動向はしっかりと把握しておきたい。 [spacer]

《基本タックル》ロッド=ダイワ・ソルティガ BJ66XXHB、ソルティガ J60MB/リール=ダイワ・ソルティガ BJ200H、キャタリナBJ200SH/ライン=ダイワ・ソルティガ 12ブレイド2.5号/リーダー=フロロ40Lb(サワラ狙いの場合は先糸としてフロロ60Lb60㌢を電車結びで接続して2段リーダーに) 《潮が緩いときのタックル(※ヨコ引き用)》ロッド=ダイワ・ソルティガ J62MS/リール=ソルティガ4000/※ラインシステムは基本タックルと同様 ロングジグ=ダイワ・ソルティガ KYジグ220㌘、中山工房・太刀Nジグ230~120㌘(ハマチが多い場合は軽めを使用)。フックはダイワ・ソルティガ アシストフックSS4/0(リヤは3/0)を基本に、ザイロン25号とダイワ・ソルティガアシスト4/0、5/0で自作したフック、アシスト工房・ミドルスタイルJH6/0(リヤはショートスタイルJH5/0)をセット

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オフショアジギング ロングジグ11
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(SWゲームフィッシングマガジン 2013年1月号より)

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