【メバル×JH1㌘前後】”1㌘の重み”を知れば荷重変化が明確に!!
重量の変化でしか表われないアタリを判断
メバルゲームでは同行者と同じルアー(色や形、重さも含めて)を使用していても釣果に差が出ることが多い。これは狙うレンジやトレースコースの違いも考えられるが、その点については容易にマネをすることができる。それらとともに考えなければならないのはルアーの動きである。重量のあるルアーほど手もとに伝わる抵抗が大きいので挙動を推測しやすく、軽量になるほど「何をしているのかわからない」という状態になりやすい。
1㌘といえばメバルゲームにおいては標準的なウェートだが、ルアー全体から見るとかなり軽量な部類に属する。当然、手もとに伝わる抵抗は少なく、リーリング中にルアーがどこにあるのかわからなくなって、バイトを得たときに位置がわかるという経験をされた方も多いことだろう。これらは使用しているジグヘッドが軽くて存在がわからなくなっている典型的な例である。結果的に釣れたとしてもそれは偶然であり、再現性のない釣り方ということになる。
一方、重量級のジグヘッドは飛距離が稼げて手もとに伝わる抵抗も増し、アングラーにとっては扱いやすい。しかし、重量が増すと沈みが速くなり、沈みにくくするにはリーリング速度を速める必要がある。すると、そのぶんラインにテンションがかかることになり、魚がルアーをくわえた際に違和感を覚えて口から吐き出しやすくなる。
私は以上を踏まえて最もバランスのよい重さが1㌘であると考えており、このウェートを扱えるようになれば他重量への適応力も必然的にアップする。ただし、単に巻きの釣りで釣れたからといって扱えているということにはならない。リーリング中に1㌘というジグヘッドの重さを感じ取って重量の変化をアタリと判断することが重要だ。
そして「アタリ=加重」だけではない。ターゲットがルアーをくわえて反転した場合に振動や加重が手もとに伝わる。しかし、魚がルアーをくわえたままこちらに向かってきた場合はルアーの重さを失うことになる。つまり、重量の変化においては増加に加えて減少も感知する必要があるわけだ。
竿をさびいて重みを感じ取る
軽量ルアーの重みを感じ取ることは非常に難しい。とにかく使い続けることが扱えるようになる一番の近道だが、基準となる重さ(今回の場合は1㌘)が理解できていなければそれも難しいだろう。そこで、実践していただきたいのがリーリングではなく、ロッドをさびいて重さを感じ取る練習だ。
キャスト後にラインテンションをかけたままロッドを真横に引けば手もとにジグヘッドの重さが感じられるはずだ。1㌘でわからない場合は、最初はもう少し重めのウェートで練習してもいいだろう。とにかくこのときの感覚を体に覚え込ませることが重要だ。
さらに抵抗を感じながらジグヘッドが水平に移動する速度も覚えておきたい。速く引けば浮き上がるし、遅ければ自重により沈んでしまう。これは波や風などの条件によって違いがでるものの、自分が使用するタックルを用いて練習を積めば必ず釣果に結びつくはずだ。
夜間はわかりにくいため、できれば明るい時間帯にルアーの動きと沈みを確認しておきたい。そうやって1㌘という重さをしっかりと扱えるようになれば、ターゲットからのバイトだけではなく潮の変化なども感知できるようになる。得られる情報が多くなれば釣り場を見切る力も養われ、結果として釣果の安定に繋がっていく。
[spacer]《参考タックル》ロッド=ヤリエ・シェーラザードSZ-632XUL/リール=ダイワ・ルビアス2004/ライン=クレハ・シーガーR18フロロリミテッド2.5Lb/ジグヘッド=ヤリエ・アジメバ勝(ガチ)ヘッド/ワーム=ヤリエ・メバリーワームルーフミノー
(SWゲームフィッシングマガジン 2015年12月号より)
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